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全東信破産で東和銀行や地銀は大丈夫?預金者への影響と融資焦げ付きを解説

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クレジットカード決済代行会社の全東信が破産した影響が、飲食店だけでなく地方銀行にも広がっています。

報道によると、東和銀行は全東信向けの債権80億円について、取り立て不能または回収遅れの恐れがあると発表しました。

さらに、三十三銀行、大光銀行、高知銀行、島根銀行でも、全東信向け融資に焦げ付きの恐れがあると公表されています。

ここで気になるのが、銀行利用者への影響です。

「東和銀行に預けているけど大丈夫?」
「三十三銀行や大光銀行の預金は危ないの?」
「融資が焦げ付くと銀行は破綻するの?」
「預金はどこまで守られるの?」

こうした不安を持つ人もいるはずです。

結論からいうと、

全東信向け融資の焦げ付きは、預金者の預金がすぐ危ないという意味ではありません。

ただし、銀行の規模に対して損失が大きい場合、業績や自己資本には影響します。

この記事では、全東信の破産が地銀にどう波及しているのか、融資焦げ付きや貸倒引当金とは何か、預金者は何を知っておくべきかをわかりやすく解説します。

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全東信破産の影響が地銀にも広がっている

東和銀行は80億円の債権に回収遅れの恐れ

全東信の破産を受け、東和銀行は全東信向けの債権80億円について、取り立て不能または回収遅れの恐れがあると公表しました。

報道では、この80億円は東和銀行の2026年3月期末の連結純資産の8.83%にあたるとされています。

さらに、担保などで保全されていない58億8600万円について、2027年3月期に引き当て処理する方針とされています。

これは、東和銀行にとって小さくない金額です。

銀行の貸出金の一部が返ってこない可能性があるため、損失に備える必要が出てきたということです。

三十三銀行など他の地銀も公表

影響は東和銀行だけではありません。

報道によると、三十三フィナンシャルグループ傘下の三十三銀行は、全東信に50億円を融資しており、そのうち約27億円を引き当て処理する予定です。

このほか、大光銀行は15億円、高知銀行は12億円、島根銀行は8億円の全東信向け融資に焦げ付きの恐れがあると公表しています。

つまり、全東信の破産は、単に一つの決済代行会社の破綻ではなく、複数の地方銀行に損失リスクとして波及しているということです。

なぜ決済代行会社の破産が銀行に影響するのか?

全東信は立替資金を必要とするビジネスだった

全東信は、飲食店などの加盟店に対して、クレジットカード売上代金を早期に入金するサービスを提供していました。

通常、カード売上はカード会社などから後日入金されます。

しかし、全東信はその入金を待たず、加盟店へ先に売上代金を渡していました。

加盟店から見ると、カード売上を早く現金化できる便利な仕組みです。

しかし、全東信側から見ると、多額の立替資金が必要になります。

その資金の一部を、銀行からの融資でまかなっていたと考えられます。

破産すると銀行の貸出金が焦げ付く

銀行は、企業にお金を貸します。

企業は事業で稼いだり、売掛金を回収したりして返済します。

しかし、貸出先が破産すると、銀行が貸したお金が返ってこない可能性があります。

これが「融資の焦げ付き」です。

今回の場合、全東信が破産したことで、全東信に融資していた地銀の貸出金が回収できない、または回収が遅れる恐れが出ています。

つまり、飲食店に売上金を立て替えるための資金を銀行が貸していた。

その全東信が破産したため、今度は銀行側に損失リスクが移っているわけです。

融資焦げ付きとは何か?

貸したお金が返ってこない可能性がある状態

融資焦げ付きとは、銀行が貸したお金が予定どおり返ってこない状態、または返ってこない可能性が高い状態を指します。

たとえば、銀行が企業に10億円を貸したとします。

その企業が通常どおり営業していれば、利息を払いながら返済していきます。

しかし、その企業が破産すると、返済が止まります。

担保があれば、銀行は担保を処分して一部を回収できます。

保証があれば、保証人や保証会社から回収できる場合もあります。

しかし、担保や保証でカバーできない部分は、損失になる可能性があります。

無保全部分が大きいほど銀行には痛い

今回の東和銀行のケースでは、80億円の債権のうち、担保などで保全されていない部分が58億8600万円と報じられています。

この「保全されていない部分」が重要です。

融資額そのものが80億円でも、担保や保証で大部分を回収できるなら、実際の損失は小さくなります。

しかし、無保全部分が大きいと、返ってこない場合の損失も大きくなります。

そのため、銀行は貸倒引当金を積む必要があります。

貸倒引当金とは何か?

返ってこない可能性に備える会計処理

貸倒引当金とは、貸したお金が返ってこない可能性に備えて、あらかじめ損失を見込んでおく会計処理です。

たとえば、ある会社に貸したお金のうち、30億円が返ってこない可能性が高いと判断した場合、銀行はその分を損失に備えて引き当てます。

これは、実際にお金が今すぐ出ていくというより、「将来損失になる可能性が高いので、決算上あらかじめ処理しておく」というイメージです。

引き当てると銀行の利益は押し下げられる

貸倒引当金を積むと、その分だけ銀行の利益は押し下げられます。

つまり、全東信向け融資の焦げ付きは、各銀行の決算に影響する可能性があります。

ただし、引き当て処理をしたからといって、すぐ銀行が破綻するという意味ではありません。

銀行はもともと、貸出先の一部が返済不能になるリスクを見込んで経営しています。

問題は、その損失が銀行の規模や自己資本に対してどの程度大きいかです。

地銀は危ないのか?

融資焦げ付き=銀行破綻ではない

ここは冷静に見る必要があります。

全東信向け融資に焦げ付きの恐れがあるからといって、それだけで銀行がすぐ危ないという意味ではありません。

銀行には、自己資本があります。

貸倒引当金もあります。

担保や保証で一部回収できる場合もあります。

ほかの貸出先や有価証券運用、手数料収入などもあります。

そのため、一つの貸出先で損失が出ても、通常はそれを吸収する仕組みがあります。

ただし決算や自己資本には影響する

一方で、損失が大きければ、銀行の決算には影響します。

特に東和銀行のように、債権80億円が連結純資産の8.83%にあたるとされる場合、無視できる規模ではありません。

銀行にとって重要なのは、最終的な損失額がどれくらいになるかです。

全額が返ってこないのか。

担保で一部回収できるのか。

引当金でどこまで備えるのか。

その結果、自己資本比率にどれくらい影響するのか。

ここが注目点になります。

預金者への影響はある?

普通の預金がすぐ危ないという話ではない

預金者にとって一番気になるのは、「自分の預金は大丈夫か」という点です。

今回の全東信向け融資焦げ付きは、あくまで銀行の貸出先の一つで損失が出る可能性があるという話です。

預金者の口座からお金が直接消える話ではありません。

そのため、今回の報道だけを見て、すぐに預金を引き出さなければならないという話ではありません。

不安になるのは自然ですが、融資焦げ付きと預金の安全性は分けて考える必要があります。

預金保険制度で一定範囲は保護される

万が一、銀行が破綻した場合でも、預金保険制度があります。

預金保険機構によると、普通預金や定期預金などの一般預金等は、1金融機関ごとに預金者1人あたり元本1000万円までと破綻日までの利息等が保護されます。決済用預金は全額保護されます。
参考サイト:預金保険機構

つまり、同じ銀行に普通預金や定期預金を持っている場合、合算して元本1000万円までと利息等が保護対象になります。

当座預金や利息のつかない普通預金など、条件を満たす決済用預金は全額保護されます。参考サイト:預金保険機構

ただし、外貨預金などは預金保険の対象外になるため、注意が必要です。参考サイト:預金保険機構

預金者が確認しておきたいこと

1金融機関あたり1000万円を超えていないか

預金者がまず確認したいのは、同じ金融機関に預けている金額です。

預金保険制度では、一般預金等について、1金融機関ごとに預金者1人あたり元本1000万円までと利息等が保護されます。

ここで大事なのは、「1口座ごと」ではなく「1金融機関ごと」という点です。

同じ銀行に普通預金、定期預金、貯蓄預金などを複数持っている場合、それらは合算されます。

預金保険機構も、複数口座を合算して預金保険で保護される預金額を算定する「名寄せ」が必要になると説明しています。参考サイト:デジタル大辞泉

1000万円を超えるなら分散も選択肢

もし同じ銀行に1000万円を超える預金がある場合は、分散を考えるのも一つの方法です。

これは、全東信の件に限った話ではありません。

一般的な預金リスク管理として、複数の金融機関に分ける、決済用預金を使う、預金保険の対象か確認する、といった方法があります。

ただし、慌てて動く必要はありません。

まずは、自分の預金額、預金の種類、預金保険の対象かどうかを確認することが大切です。

東和銀行の80億円はなぜ注目される?

連結純資産の8.83%という規模

東和銀行の80億円が注目されるのは、金額そのものだけではありません。

それが同行の連結純資産の8.83%にあたると報じられているからです。

銀行の体力を見るとき、単純な融資額だけではなく、自己資本や純資産に対してどれくらいの比率かが重要です。

大手銀行にとって80億円は相対的に小さくても、地方銀行にとっては重い場合があります。

そのため、東和銀行のケースでは、無保全部分58億8600万円の引き当て処理がどの程度決算に影響するかが注目されます。

ただし「即破綻」とは別の話

一方で、80億円の債権があるからといって、それだけで東和銀行がすぐ破綻するという話ではありません。

銀行は損失に備えるために引き当てを行います。

また、担保や保証、破産手続きでの配当などによって、一部を回収できる可能性もあります。

重要なのは、最終的な損失額と、それを銀行が吸収できるかどうかです。

この点は、今後の決算発表や自己資本比率、追加の開示を見る必要があります。

全東信問題の本質はどこにある?

飲食店、決済代行会社、銀行がつながっていた

全東信の問題は、最初は「飲食店にカード売上が入らない」という形で注目されました。

しかし、地銀への影響が公表されたことで、問題の全体像が見えてきました。

飲食店はカード売上の早期入金を必要としていた。

全東信はその売上を立て替える仕組みを提供していた。

その立替資金を銀行融資などでまかなっていた。

全東信が破産したことで、飲食店には未入金が発生し、銀行には融資焦げ付きの恐れが出た。

つまり、飲食店、決済代行会社、銀行が、資金繰りの仕組みでつながっていたということです。

粉飾決算疑惑で与信判断も難しくなった可能性

さらに、全東信については粉飾決算疑惑も報じられています。

東京商工リサーチは、全東信で少なくとも20年前から粉飾決算が続いていた可能性があり、実質的には約605億円の債務超過だったようだと報じています。

もし決算が実態より良く見えていたなら、金融機関の与信判断も難しくなります。

銀行は融資先の決算書や資金繰り、担保、取引状況を見て判断します。

しかし、その前提となる決算情報が大きく歪んでいた場合、リスクを正しく把握するのは難しくなります。

今回の地銀への波及は、全東信のビジネスモデルだけでなく、財務実態の見えにくさも大きな問題だったといえます。

利用者には影響がある?

普通のカード払いへの直接影響は小さい

一般の利用者が飲食店で食事をして、その場でカード払いしただけなら、直接的な影響は大きくありません。

利用者はサービスを受け取り、カードで支払いを済ませています。

その後、決済代行会社から店に売上が入らなかったとしても、それは主に店舗と決済代行会社の間の問題です。

また、銀行の融資焦げ付きも、利用者が普通にカード払いをしたこととは別の問題です。

高額前払いや1000万円超の預金は別

ただし、利用者側が注意したい場面はあります。

一つは、高額前払いです。

エステ、塾、回数券、旅行、イベント、飲食店の貸切予約金など、まだ受け取っていないサービスに先に大きなお金を払う場合は、事業者の倒産リスクに注意が必要です。

もう一つは、預金です。

同じ銀行に1000万円を超える預金を持っている場合は、預金保険制度の範囲を確認しておくと安心です。

今回の報道で慌てる必要はありませんが、自分のお金の置き場所を見直すきっかけにはなります。

まとめ

全東信の破産は、飲食店などの加盟店への未入金問題にとどまらず、地方銀行にも波及しています。

東和銀行は80億円の債権について回収遅れなどの恐れを公表し、三十三銀行、大光銀行、高知銀行、島根銀行でも全東信向け融資に焦げ付きの恐れがあるとされています。

これは、全東信が単なる決済処理会社ではなく、加盟店への早期入金を支えるために大きな資金を回していた会社だったことを示しています。

ただし、融資焦げ付きが出たからといって、預金者の預金がすぐ危ないという意味ではありません。

銀行には自己資本や貸倒引当金があり、損失に備える仕組みがあります。

また、万が一金融機関が破綻した場合でも、一般預金等は1金融機関ごとに預金者1人あたり元本1000万円までと破綻日までの利息等が保護され、決済用預金は全額保護されます。(デジタル大辞泉)

今回のニュースで預金者が覚えておきたいことは、次の2つです。

融資焦げ付き=銀行がすぐ破綻する、ではない。
ただし、同じ銀行に1000万円を超える預金がある人は、預金保険制度の範囲を確認しておく。

不安をあおる必要はありません。

しかし、銀行も企業に融資している以上、貸出先の破綻が決算に影響することはあります。

全東信の問題は、飲食店、決済代行会社、銀行、そして預金者にとって、「お金の流れはどこでつながっているのか」を考えるきっかけになるニュースです。

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