塩素系漂白剤やカビ取り剤が目に入ったかもしれない。
ハイター、キッチンハイター、カビキラー、カビ取りスプレーなどがはねた。
そんなときは、迷わずすぐに流水で目を洗い流してください。
目をこすったり、目薬だけで済ませたり、様子を見たりするのは避けてください。
花王の公式Q&Aでは、塩素系の漂白剤やカビ取り剤が目に入った場合、こすらずに流水で15分以上洗い流し、その後ただちに眼科医の診察を受けるよう案内されています。
また、処置が遅れたり適切でなかったりした場合、失明するおそれがあるとも説明されています。
この記事では、塩素系漂白剤が目に入ったときに今すぐやること、やってはいけないこと、洗い方、受診時の注意点をわかりやすくまとめます。
参考情報:花王の公式ハイターに関するQ&A
まずやること|こすらずに流水で15分以上洗う
塩素系漂白剤が目に入ったときは、最初の対応がとても重要です。
「入ったかもしれない」程度でも、まず洗い流すことを優先してください。
すぐに流水で洗い流す
目に入った可能性がある場合は、すぐに流水で洗い流します。
水道水でかまいません。
水またはぬるま湯を使い、弱めの水流で15分以上洗い続けてください。
花王の業務用製品サポートでも、塩素系の除菌漂白剤・洗浄剤が目に入った場合は、流水で静かに洗い流すこと、目薬や洗眼液では十分に洗浄できないことが案内されています。
目をこすらない
目に違和感があると、反射的にこすりたくなることがあります。
しかし、こするのは避けてください。
目の表面が刺激を受けている状態でこすると、傷を悪化させるおそれがあります。
まぶたを開いて洗う
目を閉じたままだと、液が十分に流れないことがあります。
できる範囲でまぶたを開き、目の中に水が入るようにして洗ってください。
花王の公式ハイターに関するQ&Aでも、水中でまばたきをしながら15分以上洗う方法や、シャワーを弱い水流にして目を広げながら洗う方法が紹介されています。
参考情報:花王の公式ハイターに関するQ&A
洗ったあと眼科を受診する
15分以上洗い流したあと、痛みが軽くなったとしても、眼科医の診察を受けてください。
塩素系製品は目に入った後の処置が遅れたり、適切でなかったりした場合に重いトラブルにつながるおそれがあります。
受診時には、可能であれば入った製品の容器や製品名がわかるものを持参してください。
洗眼の手順
あわてていると、どう洗えばいいかわからなくなることがあります。
できるだけ落ち着いて、次の流れで対応してください。
手に液がついている場合は先に流す
手に漂白剤やカビ取り剤がついている可能性がある場合は、目を触る前に手も洗い流してください。
手についた液で、さらに目や顔を刺激してしまう可能性があります。
顔やまぶたに液がついている場合も、目を洗う前に洗い流すよう案内されています。
蛇口で洗う場合
水道の蛇口から少しずつ水を流し、手のひらに水をためながら洗います。
液が入った方の目を水に近づけ、まばたきをしながら繰り返し洗い流します。
水流が強すぎると目に負担がかかるため、弱めの流水で静かに洗ってください。
シャワーで洗う場合
シャワーを使う場合は、弱い水流にします。
顔に向かって強く当てるのではなく、目に静かに水が流れるようにしてください。
指でまぶたをなるべく大きく広げ、目全体をまんべんなく洗い流します。
コンタクトレンズは無理に外さない
コンタクトレンズをしている場合でも、外すことに時間がかかるなら、まずそのまま洗い始めてください。
花王の業務用製品サポートでも、コンタクトレンズは無理に外さず、まず静かに洗浄し、その後外せるなら外してもう一度洗眼するよう案内されています。
難しい場合は無理をせず、すぐに眼科医の診察を受けるよう説明されています。
やってはいけないこと
塩素系漂白剤が目に入ったときは、間違った対応をしないことも重要です。
次のような行動は避けてください。
目をこする
目をこすると、刺激を受けた角膜や結膜にさらに負担をかけるおそれがあります。
痛みや違和感があっても、こすらずに洗い流してください。
洗わずに様子を見る
「少しだけかもしれない」「痛みが強くないから大丈夫かも」と考えて、洗わずに様子を見るのは避けてください。
塩素系製品は、目に入った後の初期対応がとても大切です。
入ったかもしれないと思った時点で、すぐに洗い流してください。
目薬だけで済ませる
目薬や洗眼液だけでは、十分に洗い流せない場合があります。
花王の業務用製品サポートでも、目薬や洗眼液では十分に洗浄できないため、必ず流水で静かに洗い流すよう案内されています。
短時間で洗うのをやめる
少し洗っただけで痛みが軽くなったように感じても、すぐにやめないでください。
塩素系漂白剤やカビ取り剤が目に入った場合は、15分以上洗い流すことが重要です。
自己判断で受診しないと決める
洗ったあとに痛みが軽くなったとしても、自己判断で受診しないと決めない方が安全です。
塩素系製品が目に入った場合は、眼科医の診察を受けてください。
塩素系漂白剤が目に入ると危険な理由
塩素系漂白剤やカビ取り剤は、強い洗浄・漂白作用を持つ製品です。
目に入ると、目の表面に強い刺激を与えることがあります。
角膜や結膜に刺激を与える
目の表面はとてもデリケートです。
塩素系漂白剤が入ると、角膜や結膜が刺激を受け、痛み、充血、涙、視界のぼやけなどが出ることがあります。
家庭用洗浄剤の業界団体である日本石鹸洗剤工業会の資料でも、原液が目に入った場合は激しい刺激がみられ、すぐに洗眼しないと視力低下や失明のおそれがあると説明されています。
処置が遅れると影響が大きくなる
目に入った液が長く残るほど、目への負担が大きくなるおそれがあります。
そのため、病院へ行く前にまず洗い流すことが大切です。
応急処置としては、受診より前に洗眼を始めることが重要です。
痛みが弱くても安心とは限らない
痛みが弱いから大丈夫とは限りません。
入った量や場所、洗い流せた量によって状態は変わります。
少しでも入った可能性がある場合は、洗眼と眼科受診をセットで考えてください。
受診を考えるべき症状
塩素系漂白剤が目に入った場合は、洗眼後に眼科を受診することが基本です。
特に次の症状がある場合は、早急に相談してください。
強い痛みがある
洗い流しても痛みが強い場合は注意が必要です。
無理に我慢せず、早めに眼科を受診してください。
充血がある
目が赤い、充血している場合も受診の目安になります。
見た目の赤みが軽くても、違和感が続く場合は相談しましょう。
視界がぼやける
視界がぼやける、見えにくい、かすむなどの症状がある場合は、すぐに眼科へ相談してください。
視力に関わる症状は、自己判断で様子を見ない方が安全です。
涙が止まらない
涙が止まらない、目が開けにくい、まぶしいなどの症状が続く場合も注意が必要です。
洗眼後も症状が残る場合は、眼科で確認してもらいましょう。
子どもの目に入った
子どもの場合、自分で症状を正確に説明できないことがあります。
少しでも目に入った可能性がある場合は、すぐに洗い流し、眼科へ相談してください。
受診するときに持っていくもの
眼科を受診するときは、できるだけ製品情報がわかるものを持参してください。
医師が成分を確認しやすくなります。
製品の容器
可能であれば、目に入った製品の容器を持っていきます。
容器には商品名、成分、使用上の注意が書かれています。
花王の公式Q&Aでも、診察の際には必ず製品を持参するよう案内されています。
製品名がわかる写真
容器を持っていくのが難しい場合は、商品名や成分表示がわかる写真を撮っておくとよいです。
ただし、写真を撮るために洗眼を遅らせないでください。
まず洗い流すことが最優先です。
いつ・どのくらい入ったかの情報
受診時には、いつ入ったのか、どの製品か、どのくらい洗ったか、症状がどう変わったかを伝えると診察の助けになります。
正確に覚えていなくても、わかる範囲で伝えれば大丈夫です。
次から防ぐためにできること
塩素系漂白剤やカビ取り剤は、掃除中に思わぬ方向へはねることがあります。
目に入る事故を防ぐために、使う前の準備が大切です。
保護メガネやゴーグルを使う
スプレータイプのカビ取り剤や漂白剤を使うときは、保護メガネやゴーグルを使うと安心です。
特に、顔より高い位置、壁、天井付近、狭い浴室などで使う場合は、液だれや飛び散りに注意してください。
顔の近くでスプレーしない
汚れをよく見ようとして、顔を近づけたままスプレーしないでください。
液が跳ねたり、霧状になった成分を吸い込んだりすることがあります。
少し距離を取り、製品表示に従って使いましょう。
手袋を使う
手に漂白剤がついた状態で目を触ってしまうと、目に入るきっかけになります。
作業時は手袋を使い、作業後は手をよく洗ってください。
換気する
塩素系製品を使うときは、必ず換気してください。
特に浴室や洗面所などの狭い場所では、換気扇を回し、可能ならドアや窓を開けて空気の流れを作りましょう。
他の洗剤と混ぜない
塩素系漂白剤は、酸性タイプの洗剤などと混ぜると危険です。
日本中毒情報センターも、塩素系の洗浄剤は酸性のものと混ざると有毒な塩素ガスを発生すると注意喚起しています。
「まぜるな危険」の表示がある製品は、必ず単独で使ってください。
よくある疑問
塩素系漂白剤が目に入ったときによくある疑問をまとめます。
Q1.少し入ったかもしれないだけでも洗うべき?
はい。
少しでも入った可能性がある場合は、すぐに流水で洗い流してください。
「本当に入ったかわからない」と迷う時間より、先に洗うことが大切です。
Q2.痛みがない場合も眼科に行くべき?
塩素系漂白剤やカビ取り剤が目に入った場合は、洗眼後に眼科医の診察を受けることがすすめられています。
痛みが軽い、または一時的に落ち着いたように感じても、自己判断で終わらせない方が安全です。
Q3.コンタクトはすぐ外した方がいい?
外すことに時間がかかる場合は、まずコンタクトをしたまま洗い始めてください。
その後、外せるなら外して、もう一度洗眼します。無理に外せない場合は、洗眼後すぐに眼科で相談してください。
Q4.目薬をさせば大丈夫?
目薬だけでは十分に洗い流せません。
まず流水で15分以上洗い流すことが必要です。
Q5.洗眼液でもいい?
洗眼液だけで済ませるのは避けてください。
流水で静かに洗い流すことが案内されています。
Q6.片目だけに入った場合、反対の目も洗う?
基本的には、入った可能性がある目を重点的に洗います。
ただし、顔やまぶた、手に液がついている場合は、反対の目に広がらないように顔や手も洗い流してください。
不安がある場合は、眼科で状況を伝えて確認してください。
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まとめ
塩素系漂白剤やカビ取り剤が目に入ったときは、すぐに対応してください。
大切なのは、次の3つです。
- こすらない
- すぐに流水で15分以上洗い流す
- 洗眼後に眼科を受診する
目薬だけで済ませたり、短時間だけ洗って終わらせたり、自己判断で様子を見るのは避けてください。
塩素系製品は、目に入った後の処置が遅れたり適切でなかったりした場合、重いトラブルにつながるおそれがあります。
掃除中に目に入ったかもしれないと思ったら、迷うより先に洗い流しましょう。
そして、可能であれば製品を持って眼科を受診してください。
