洪水ハザードマップを見ると、自宅周辺が色分けされ、
- 0.5m未満
- 0.5m~3m
- 3m~5m
- 5m~10m
などと表示されています。
でも、
「3mなら家の1階まで?」
「5mなら2階は安全?」
「0.5mなら床下浸水程度?」
と迷う人も多いでしょう。
国土交通省の水害ハザードマップ作成の手引きでは、浸水深の区切りとして、
0.5m=一般的な家屋の1階床高
3m=2階床下に相当
5m=一般的な家屋の2階が水没する高さ
を目安にしています。
つまり、ハザードマップに「3m~5m」と表示されている地域では、想定条件のもとで1階が水没し、2階部分にも水が達する可能性があります。
ただしこれは、
「必ず自宅の床から正確に3mまで水が来る」
という意味ではありません。
浸水深は地面から水面までの深さを示すもので、実際の建物の床高や階高、地形、洪水の規模などによって家への影響は変わります。
この記事では、洪水ハザードマップの浸水深0.5m・3m・5mとは何を意味するのか、自宅の何階まで水が来る可能性があるのか、垂直避難を考えるときの注意点まで解説します。
- ハザードマップの「浸水深」とは?
- 洪水ハザードマップは何mごとに色分けされている?
- 浸水深0.5m未満とは?
- 浸水深0.5m~3mとは?
- 浸水深3mとは家のどこまで?
- 浸水深3m~5mとは?
- 浸水深5mとは家の何階まで?
- 浸水深5m~10mとは?
- 浸水深10m・20mになる場所もある?
- 0.5mは必ず床上浸水になる?
- 浸水深3mなら絶対2階まで来る?
- ハザードマップの浸水深は「最大でここまで」?
- 想定最大規模とは?
- ハザードマップの色が違うのはなぜ?
- 自宅の浸水深はどう調べる?
- 浸水深だけ見れば避難方法を決められる?
- 浸水深0.5mなら自宅に残ってもいい?
- 浸水深3mなら2階へ逃げればいい?
- 浸水深5mなら2階は危険?
- マンションなら浸水深5mでも安全?
- 浸水深と「床上浸水」は同じもの?
- 洪水が迫っているときハザードマップだけ見ればいい?
- 自宅のハザードマップは平常時に確認しておく
- ハザードマップを確認したら防災用品も準備する
- ハザードマップの浸水深についてよくある質問
- まとめ|0.5mは1階床高、3mは2階床下、5mは2階水没の目安
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ハザードマップの「浸水深」とは?
浸水深とは、洪水などが発生した場合に地面からどのくらいの高さまで水につかると想定されているかを表した数字です。
川の水位とは違う
「浸水深3m」は川の水位が3mという意味ではありません。
その場所の地面から水面まで、およそ3mの深さになる可能性があるという意味です。
自宅ごとに床の高さは違う
同じ浸水深でも、住宅の基礎の高さ、玄関の高さ、階高などによって室内への入り方は異なります。
そのため「浸水深=室内の水深」と完全に同じではありません。
洪水ハザードマップは何mごとに色分けされている?
現在の標準的な洪水浸水想定区域では、
- 0.5m未満
- 0.5m~3m
- 3m~5m
- 5m~10m
- 10m~20m
- 20m以上
という6段階で色分けされます。
0.5m・3m・5mには意味がある
国土交通省では、住民が建物への影響をイメージしやすいよう、一般的な家屋の高さを基準の一つにしています。
地域のハザードマップでは凡例を確認する
過去に作成されたハザードマップなどでは、凡例の区切りが異なる場合があります。
色だけで判断せず、その地図に表示されている凡例を必ず確認してください。
浸水深0.5m未満とは?
0.5mは、一般的な住宅の1階床高に相当する目安として使われています。
床下から床上付近の高さ
0.5m未満の浸水想定では、一般的な建物では床下から床付近まで水が達する可能性があります。
ただし実際の床高は住宅ごとに違います。
50cmでも危険は小さくない
「50cmなら浅い」と考えるのは危険です。
道路では側溝や段差が見えなくなり、流れがある場合は歩行も難しくなることがあります。
車も冠水道路では水深だけで安全判断できません。
▶ 車は水深何cmまで走れる?冠水道路が危険な理由と水没したときの脱出方法
浸水深0.5m~3mとは?
洪水ハザードマップで非常によく見かける区分です。
床上浸水に相当する深さ
国土地理院のハザードマップポータルでは、0.5m~3mについて、一般的には床上浸水に相当する深さと案内しています。
1階の大部分が浸水する可能性
3m近くまで浸水する場合、一般的な住宅では1階部分のかなり高い位置まで水が達する可能性があります。
1階にとどまることを前提にしない方がよい区分です。
浸水深3mとは家のどこまで?
国土交通省では、3mを一般的な家屋の2階床下に相当する高さとして設定しています。
1階がほぼ水没する高さ
浸水深が3m程度になると、一般的な住宅では1階部分が水につかり、2階床付近まで水が達するイメージになります。
平屋では非常に危険
平屋住宅では上階へ逃げることができません。
ハザードマップで3m前後の浸水が想定されている場合は、平常時から区域外への避難方法を考えておくことが重要です。
浸水深3m~5mとは?
国土地理院では、3m~5mについて、一般的な家屋では1階が水没し、2階部分まで浸水するような深さと説明しています。
2階に水が入る可能性がある
「2階へ行けば絶対安全」とは言えない区分です。
建物の階高によっては2階床を超えて浸水する可能性があります。
早期の区域外避難を検討する
自宅が3m~5mの浸水想定区域にある場合は、洪水が迫ってから2階へ移動するだけではなく、早い段階で浸水想定区域外へ避難する計画を考えておくことが重要です。
浸水深5mとは家の何階まで?
国土交通省では5mを、一般的な家屋の2階が水没する高さの目安としています。
2階まで水没する可能性
浸水深が5m程度になると、一般的な2階建て住宅では2階部分まで大きく浸水する可能性があります。
2階への垂直避難では足りない可能性
想定浸水深が5m前後ある場所では、単純に「2階へ逃げれば大丈夫」と考えるのは危険です。
建物の高さや構造、浸水継続時間、家屋倒壊等氾濫想定区域かどうかも含めて避難方法を考える必要があります。
浸水深5m~10mとは?
5mを超える浸水は、一般的な住宅にとって非常に深刻です。
2階建て住宅を超える深さになる可能性
建物によって異なりますが、5m~10mでは一般的な2階建て住宅の高さを超える可能性があります。
高い建物でも安全条件を確認する
マンションなど高い建物であっても、停電、断水、エレベーター停止、長期孤立などが起きる可能性があります。
「建物が高いから何も準備しなくてよい」ということではありません。
浸水深10m・20mになる場所もある?
あります。
谷地形や河川周辺などで深くなる場合がある
地形によっては大量の水が集まり、非常に深い浸水が想定される場所があります。
全国標準では20m以上も区分される
現在の標準的なハザードマップでは、10m~20m、20m以上という区分も設定されています。
自宅周辺がこうした区域に入っている場合は、早期避難を前提にした計画を検討することが重要です。
0.5mは必ず床上浸水になる?
必ずではありません。
住宅の床高によって変わる
国土交通省の0.5mは一般的な1階床高をイメージした目安です。
高基礎住宅などでは床面がもっと高い場合もあります。
「床上浸水」の実際の判定とは別
ハザードマップ上の0.5mは、将来の洪水を想定した地図上の目安です。
実際の水害後に行われる住宅被害の認定や床上・床下の判定と、単純に同じものではありません。
▶ 床上浸水と床下浸水の違いは?どこから床上になる?被害・片付け・罹災証明まで解説
浸水深3mなら絶対2階まで来る?
「絶対」ではありません。
建物ごとに高さが違う
ハザードマップの浸水深は地面を基準にしています。
建物の基礎、1階床高、階高などは住宅によって異なります。
3mはあくまでイメージしやすい目安
3mを2階床下相当とするのは、一般的な家屋を想定した基準です。
自宅で実際に何階まで水が来るかを正確に示す数字ではありません。
ハザードマップの浸水深は「最大でここまで」?
洪水浸水想定区域では、一定の想定条件に基づいて浸水範囲や浸水深がシミュレーションされています。
想定最大規模の洪水を見る
現在のハザードマップでは、想定最大規模の降雨による洪水浸水想定区域が掲載されていることが一般的です。
その条件で想定される浸水深を色分けしています。
実際の災害と完全一致するわけではない
国土地理院も、シミュレーションの前提を上回る降雨や、内水氾濫などによって、実際の浸水範囲・浸水深が想定と異なる場合があると案内しています。
「色のついていない場所なら絶対に浸水しない」という意味でもありません。
想定最大規模とは?
洪水ハザードマップでよく見る言葉です。
非常に大規模な降雨を想定する
想定最大規模は、その河川流域で想定される非常に大規模な降雨を前提として洪水浸水をシミュレーションする考え方です。
普段の雨の予報とは違う
ハザードマップは今日の雨で何m浸水するかを予測するものではありません。
平常時に、自宅周辺で起こりうる最大級の洪水リスクを確認するためのものです。
ハザードマップの色が違うのはなぜ?
色は浸水深の区分を分かりやすくするために使われています。
色より数字を見る
地図によって表示方法が異なる場合があるため、
「黄色なら安全」
「赤なら危険」
というように色だけで覚えない方が安全です。
凡例を必ず確認する
特に古いハザードマップでは、現在の標準とは異なる浸水深区分が使われている場合があります。
その地図の凡例に書かれた数字を確認してください。
自宅の浸水深はどう調べる?
国土地理院のハザードマップポータルサイトを利用できます。
住所から災害リスクを確認できる
「重ねるハザードマップ」では住所を入力して、洪水・土砂災害・高潮・津波などのリスク情報を地図上で確認できます。
自治体版ハザードマップも見る
「わがまちハザードマップ」から、市区町村が作成しているハザードマップも確認できます。
避難所や地域独自の注意点については自治体版も合わせて見るとよいでしょう。
浸水深だけ見れば避難方法を決められる?
浸水深だけでは不十分です。
家屋倒壊等氾濫想定区域を確認する
河川沿いなどでは、洪水流や河岸侵食によって家屋が倒壊・流失するおそれがある区域が示されている場合があります。
この区域では、たとえ2階が浸水しない想定でも、自宅内にとどまることが適切とは限りません。
浸水継続時間も確認する
浸水が長時間続く地域では、建物内にとどまれても、停電・断水や食料不足などによって孤立する可能性があります。
避難方法は浸水深だけで判断しないことが重要です。
浸水深0.5mなら自宅に残ってもいい?
浸水深だけから一律には判断できません。
周囲の状況によって危険度が違う
河川の流れが強い場所、家屋倒壊等氾濫想定区域、土砂災害警戒区域などでは、浸水深が比較的小さくても別の危険があります。
早めの避難ができるなら安全な場所へ
大雨が本格化する前に安全な場所へ移動できる場合は、その方が安全なケースもあります。
自治体の避難情報と自宅の条件を確認してください。
浸水深3mなら2階へ逃げればいい?
必ずしもそうではありません。
3mは2階床付近の目安
3mは一般的な家屋の2階床下相当です。
想定より洪水が大きくなった場合や建物の階高が低い場合、2階まで浸水する可能性があります。
区域外へ避難できるなら早めに検討
特に平屋や木造住宅、家屋倒壊等氾濫想定区域などでは、自宅の上階だけに頼らない避難計画が重要です。
▶ 垂直避難とは?2階に逃げれば大丈夫?水害時に自宅上階へ避難できる条件を解説
浸水深5mなら2階は危険?
一般的な住宅では危険と考えるべき深さです。
一般的な2階が水没する目安
国土交通省では、5mを一般的な家屋の2階が水没する高さとして浸水ランクの基準にしています。
「水が来てから3階へ」は危険
深い浸水が想定されている場所では、洪水が始まってから屋内を上へ移動するだけでなく、まだ安全に移動できる段階で区域外へ避難する計画を持つことが重要です。
マンションなら浸水深5mでも安全?
高層階そのものが水没しなくても、別の問題があります。
建物に取り残される可能性
1階や周囲が浸水すれば、外へ出られなくなる可能性があります。
停電・断水に備える必要がある
エレベーター停止、給水停止、停電、トイレ問題などが長時間続くことも考えられます。
マンションだから無条件に安全というわけではありません。
浸水深と「床上浸水」は同じもの?
同じではありません。
浸水深は地図上の想定値
ハザードマップの浸水深は、洪水シミュレーションに基づく想定値です。
床上浸水は実際の建物被害
床上浸水は実際に水が住宅の床面以上へ達したかなどによって表される被害状況です。
「ハザードマップ0.5m=必ず床上浸水」と機械的に判断するものではありません。
洪水が迫っているときハザードマップだけ見ればいい?
ハザードマップは非常に重要ですが、リアルタイム情報ではありません。
平常時の避難計画に使う
自宅の災害リスクや避難先、避難経路をあらかじめ考えるために使います。
大雨時はリアルタイム情報も確認する
実際に大雨になったら、
- 自治体の避難情報
- 洪水キキクル
- 河川水位
- 指定河川洪水予報
なども合わせて確認します。
▶ 川の水位はどこで見る?洪水キキクル・河川カメラ・水位情報の見方を解説
自宅のハザードマップは平常時に確認しておく
避難先まで確認する
浸水深を見るだけでなく、避難場所までどの道を通るのか確認しておきます。
川沿いやアンダーパスなど危険になりやすい道路を避けられるかも見ておきましょう。
家族で情報を共有する
家族が別々の場所にいる時間帯に洪水が起こる可能性もあります。
集合場所、連絡方法、持ち出すものなどを平常時に決めておくと役立ちます。
ハザードマップを確認したら防災用品も準備する
ハザードマップで自宅に浸水リスクがあることが分かった場合は、避難場所や避難経路だけでなく、実際に持ち出すものも確認しておきましょう。
浸水が始まってから荷物を準備すると避難が遅れる可能性があります。
必要なものをあらかじめ防災リュックなどへまとめ、停電や断水にも備えておくと行動しやすくなります。
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ハザードマップの浸水深についてよくある質問
ハザードマップの0.5mとは何ですか?
地面から0.5mまでの浸水深を表します。国土交通省では0.5mを一般的な家屋の1階床高に相当する目安として使っています。
浸水深3mは何階まで水が来ますか?
3mは一般的な家屋の2階床下に相当する目安です。一般的には1階が大きく浸水する高さになります。
浸水深5mは何階まで水が来ますか?
5mは一般的な家屋の2階が水没する高さの目安です。2階へ移動するだけでは安全を確保できない可能性があります。
0.5mなら床下浸水ですか?
必ずではありません。住宅ごとに床高が違うため、ハザードマップの0.5mと実際の床上・床下浸水は完全には一致しません。
3mなら2階にいれば安全ですか?
一律には言えません。建物の高さ、構造、家屋倒壊等氾濫想定区域、実際の洪水規模などによって異なります。
ハザードマップの浸水深を超えることはありますか?
あります。シミュレーションの前提を上回る洪水や内水氾濫などによって、実際の浸水深が想定と異なる場合があります。
色がついていない場所なら安全ですか?
絶対に浸水しないという意味ではありません。想定条件を超える降雨や別の種類の災害が起こる可能性もあります。
自宅の浸水深はどこで確認できますか?
国土地理院のハザードマップポータル「重ねるハザードマップ」や、自治体が公開する洪水ハザードマップなどで確認できます。
まとめ|0.5mは1階床高、3mは2階床下、5mは2階水没の目安
洪水ハザードマップの浸水深についてまとめると、
- 浸水深は地面から水面までの深さ
- 川の水位そのものではない
- 標準的には0.5m・3m・5m・10m・20mを境界に色分けする
- 0.5mは一般的な1階床高の目安
- 3mは一般的な2階床下の目安
- 5mは一般的な2階が水没する高さの目安
- 0.5m~3mは一般的に床上浸水に相当する深さ
- 3m~5mでは1階が水没し2階部分まで浸水する可能性がある
- 5m以上では2階への垂直避難だけでは不十分な場合がある
- 実際の住宅の床高や階高によって影響は変わる
- 浸水深だけでなく家屋倒壊等氾濫想定区域も確認する
- ハザードマップはリアルタイム予報ではない
- 実際の大雨時はキキクル・河川水位・避難情報も確認する
ということになります。
特に覚えやすいのは、
0.5m=1階の床付近
3m=2階の床付近
5m=2階が水没する可能性
という大まかなイメージです。
ただし、この数字は一般的な家屋を使った目安であり、自宅の何階まで水が来るかを保証するものではありません。
ハザードマップを見るときは浸水深だけではなく、家屋倒壊等氾濫想定区域、浸水継続時間、避難場所、避難経路まで確認して、洪水が起きる前から避難方法を考えておくことが重要です。
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