アルコール除菌スプレーを使ったら、霧を吸い込んでむせた。
テーブルにスプレーしたら、風で顔に戻ってきた。
狭い場所で使っていたら、喉がヒリヒリしてきた。
こういうことがあると、「これ大丈夫かな」と不安になりますよね。
結論から言うと、少量を一度吸い込んだ程度で、すぐに症状が落ち着く場合は、落ち着いて換気しながら様子を見ることが多いです。
ただし、咳が続く、喉の痛みが強い、息苦しい、気分が悪い、頭がくらくらするなどの症状がある場合は、自己判断で放置しないでください。
まず大切なのは、その場を離れて新鮮な空気を吸うことです。
消毒用エタノールの安全データシートでも、吸入した場合は新鮮な空気のある場所に移し、症状が続く場合は医師に連絡するよう案内されています。
この記事では、アルコール除菌スプレーを吸ってしまったときにまずやること、起こりやすい症状、やってはいけないこと、安全な使い方をわかりやすくまとめます。
まずやること|その場を離れて新鮮な空気を吸う
アルコール除菌スプレーを吸い込んでむせたときは、無理にその場で作業を続けないでください。
まず、アルコールの霧やにおいがこもっている場所から離れます。
新鮮な空気のある場所へ移動する
むせる、喉がヒリヒリする、鼻がツンとする、気分が悪い。
そう感じたら、すぐに新鮮な空気のある場所へ移動してください。
窓の近く、屋外、換気されている部屋など、空気が入れ替わる場所で呼吸を整えます。
息を深く吸い込もうとしすぎる必要はありません。
ゆっくり呼吸して、症状が落ち着くか確認しましょう。
窓を開けて換気する
スプレーを使った部屋は換気します。
窓を開ける、換気扇を回す、ドアを開けて空気の流れを作るなどして、アルコールの蒸気や霧がこもらないようにしてください。
消毒用アルコールは蒸発しやすく、可燃性蒸気が発生します。
東京消防庁も、消毒用アルコールの詰め替え時には換気を行い、可燃性蒸気を滞留させないよう注意を呼びかけています。
水を飲む・うがいをする
喉に違和感がある場合は、水を少し飲んだり、うがいをしたりして様子を見ます。
ただし、気分が悪い、吐き気がある、呼吸が苦しい場合は、無理に飲まないでください。
症状が続く場合は、医療機関や相談窓口に相談してください。
体調の変化を確認する
少しむせただけで、換気後にすぐ落ち着くこともあります。
一方で、咳や喉の痛みが続く場合、息苦しさがある場合は注意が必要です。
「もう少し我慢すれば大丈夫」と決めつけず、症状の変化を見てください。
起こりやすい症状
アルコール除菌スプレーを吸い込むと、鼻や喉の粘膜が刺激されることがあります。
特に、霧を直接吸った場合や、狭い場所で多く使った場合に起こりやすいです。
むせる
スプレーの細かい霧を吸い込むと、反射的にむせることがあります。
一時的なむせで、すぐ落ち着く場合もあります。
ただし、咳が止まらない場合は、その場を離れて換気し、必要に応じて相談してください。
喉がヒリヒリする
アルコールの刺激で、喉がヒリヒリしたり、乾いた感じがしたりすることがあります。
水分を少し取る、うがいをする、加湿するなどで楽になることがあります。
強い痛みや長引く違和感がある場合は、医療機関に相談してください。
鼻がツンとする
スプレーの霧や揮発したアルコールで、鼻がツンとすることがあります。
狭い場所や顔の近くで使ったときに起こりやすいです。
換気して、においがこもらないようにしてください。
頭がくらくらする
密閉空間で多量に使うと、においで気分が悪くなったり、頭がくらくらしたりすることがあります。
アルコールの蒸気がこもっている可能性があるため、すぐに換気し、新鮮な空気のある場所へ移動してください。
気分が悪い
吐き気、頭痛、だるさ、気分の悪さがある場合は、無理に作業を続けないでください。
症状が続く場合は、医療機関に相談しましょう。
やってはいけないこと
アルコール除菌スプレーを吸ってしまったときは、確認しようとしてさらに吸い込まないことが大切です。
次の行動は避けてください。
そのまま使い続ける
むせたのに、そのまま掃除や除菌を続けるのは避けてください。
一度使用を中止し、換気してから様子を見ます。
喉や鼻に刺激がある状態で使い続けると、症状が強くなることがあります。
顔の近くでスプレーする
顔の近くで噴射すると、霧を吸い込みやすくなります。
テーブルやドアノブなどに使う場合も、顔から離して使ってください。
空間に向けて広くまく使い方も、吸い込みやすくなるため避けた方が安全です。
密閉空間で大量に使う
閉め切った部屋、車内、トイレ、浴室などで大量にスプレーすると、アルコールの蒸気や霧がこもりやすくなります。
消防機関の注意喚起でも、密閉した室内で多量の消毒用アルコールを噴霧することは避け、室内消毒や詰め替えは通気性のよい場所や換気されている場所で行うよう案内されています。
においを確認しようと深く吸う
「まだ残っているかな」と確認するために、わざとにおいを吸い込まないでください。
アルコールの蒸気が残っている場合、さらに喉や鼻を刺激することがあります。
確認するより、換気を優先してください。
火気の近くで使う
アルコールは燃えやすい性質があります。
コンロ、ストーブ、たばこ、ろうそく、火花が出る機器の近くで使わないでください。
東京消防庁は、消毒用アルコールは蒸発しやすく可燃性蒸気が発生し、火源があると引火するおそれがあるため、火気の近くで使用しないよう注意しています。
なぜ吸い込むとむせるのか
アルコール除菌スプレーは、手指や物の表面を清潔に保つために使われます。
ただし、スプレーで細かい霧になるため、使い方によっては吸い込みやすくなります。
アルコールが揮発しやすい
消毒用アルコールは蒸発しやすい性質があります。
そのため、スプレーした直後は空気中ににおいが広がりやすくなります。
狭い場所や換気の悪い場所では、蒸気がこもりやすくなります。
霧が鼻や喉に入る
スプレーの霧が直接鼻や口に入ると、粘膜が刺激されます。
これにより、むせる、喉がヒリヒリする、鼻がツンとするなどの反応が起こることがあります。
風向きで顔に戻ることがある
扇風機、エアコン、窓からの風、換気扇の流れによって、スプレーした霧が自分の方へ戻ってくることがあります。
使うときは、風向きにも注意してください。
大量噴霧で空気中に広がる
一度に大量にスプレーすると、空気中にアルコールの霧や蒸気が広がります。
広い範囲を除菌したい場合でも、スプレーを空間にまくのではなく、布やペーパーに含ませて拭く方法を選ぶ方が吸い込みを減らしやすいです。
症状があるときの受診・相談の目安
少量を吸って一時的にむせただけなら、換気と休息で落ち着くこともあります。
ただし、次のような症状がある場合は、医療機関や相談窓口に相談してください。
咳が続く
その場を離れても咳が続く場合は注意が必要です。
特に、咳が強い、胸が苦しい、息を吸うとつらい場合は、早めに相談してください。
息苦しい
息苦しさがある場合は、自己判断で様子見を続けないでください。
呼吸がつらい、胸が苦しい、会話がしにくいほど苦しい場合は、緊急性があります。
喉や目の痛みが強い
喉のヒリヒリが強い、目がしみる、涙が止まらないなどが続く場合も、相談を考えてください。
目に入った場合は、流水で洗い流し、症状が続くなら眼科を受診してください。
頭痛や吐き気が続く
新鮮な空気を吸っても頭痛、吐き気、めまい、気分の悪さが続く場合は、医療機関に相談してください。
消毒用エタノールの安全データシートでも、吸入後に症状が続く場合は医師に連絡するよう案内されています。
子ども・高齢者・呼吸器に不安がある人
子ども、高齢者、ぜんそくなど呼吸器に不安がある人は、少量でも症状を強く感じることがあります。
咳や息苦しさがある場合は、早めに相談してください。
安全に使うためのポイント
アルコール除菌スプレーは便利ですが、使う場所と量に注意が必要です。
日常的に使うものだからこそ、安全な使い方を習慣にしておきましょう。
換気しながら使う
広い範囲に使うときや、においがこもりやすい場所で使うときは、換気しながら使ってください。
窓を開ける、換気扇を回す、ドアを開けるなどして、空気を入れ替えます。
顔から離して使う
スプレーは顔に向けないでください。
対象物に近づけすぎると跳ね返りやすく、遠すぎると霧が広がりやすくなります。
製品表示にある使い方を確認し、適切な距離で使いましょう。
布やペーパーに吹きかけて拭く
吸い込みが気になる場合は、対象物に直接スプレーするより、布やペーパーに吹きかけてから拭く方法が使いやすいです。
ただし、布やペーパーが濡れすぎるほど大量に使う必要はありません。
火気の近くでは使わない
アルコール除菌スプレーを使うときは、火気の近くを避けてください。
コンロを使う前後、ストーブの近く、たばこの近くでは使わないようにします。
手指に使った場合も、完全に乾く前に火気に近づかないでください。
高温の場所に保管しない
直射日光が当たる場所、車内、暖房器具の近くなど、高温になる場所に保管しないでください。
東京消防庁も、消毒用アルコールは直射日光が当たる場所など高温になる場所に保管しないよう注意しています。
アルコール以外の洗剤との違い
アルコールスプレーを吸ったときと、カビ取り剤や塩素系洗剤を吸ったときでは、注意点が違います。
どちらも無理をしないことは同じですが、危険な組み合わせにも注意が必要です。
カビ取り剤とは別の注意がある
カビ取り剤や塩素系漂白剤は、酸性洗剤やクエン酸などと混ざると有害な塩素ガスが発生するおそれがあります。
アルコール除菌スプレーとは性質が違うため、対処や注意点も変わります。
洗剤を混ぜない
アルコール除菌スプレーを、塩素系漂白剤、酸性洗剤、クエン酸、カビ取り剤などと混ぜないでください。
除菌効果を高めようとして混ぜるのは危険です。
国民生活センターの調査では、次亜塩素酸塩を含む塩素系洗浄剤が、酸やエタノールなどと混ざることで塩素ガスが発生したと報告されています。
掃除の仕上げに続けて使うときも注意
塩素系洗剤や酸性洗剤を使った場所に、すぐアルコールを吹きかけるのは避けた方が安全です。
別の洗剤を使ったあとは、十分に水で洗い流し、乾かしてから使いましょう。
よくある疑問
アルコール除菌スプレーを吸ってしまったときによくある疑問をまとめます。
Q1.アルコール除菌スプレーを少し吸ったけど大丈夫?
少量で一時的にむせただけなら、換気して新鮮な空気を吸い、症状が落ち着くか確認してください。
咳、喉の痛み、息苦しさ、頭痛、吐き気などが続く場合は、医療機関に相談してください。
Q2.喉がヒリヒリするときはどうする?
その場を離れて換気し、水を少し飲む、うがいをするなどして様子を見ます。
痛みが強い、長引く、咳や息苦しさがある場合は受診や相談を考えてください。
Q3.子どもが吸い込んだときは?
まずその場から離し、新鮮な空気を吸わせます。
咳が続く、苦しそう、顔色が悪い、ぐったりしているなどがあれば、すぐ医療機関に相談してください。
子どもは症状をうまく伝えられないことがあるため、早めの判断が大切です。
Q4.部屋にアルコールのにおいがこもったら?
窓を開け、換気扇を回して空気を入れ替えてください。
火気は使わないでください。
においが残っている間は、コンロ、たばこ、ストーブなどを避けましょう。
Q5.アルコールスプレーは空間にまいてもいい?
空間に向けてまく使い方は、吸い込みやすくなるためおすすめしません。
除菌したい対象物の表面を、布やペーパーで拭く方法を選ぶ方が安全です。
Q6.アルコールと他の洗剤を混ぜてもいい?
混ぜないでください。
特に塩素系洗剤とアルコールの組み合わせには注意が必要です。
別の洗剤を使った場所では、十分に水で流し、乾かしてから使ってください。
関連記事
- カビキラーを吸い込んだときは大丈夫?症状と今すぐやる対処法
- 洗剤を混ぜてしまったときの対処法|危険な組み合わせと今すぐやること
- 除菌スプレーの代用品はある?家にあるものでできる代替方法と注意点
- [アルコール除菌はどこまで効果ある?使っていい場所まとめ](準備中)
- [暮らしの応急処置まとめ|家庭内トラブルでまず確認したいこと](準備中)
まとめ
アルコール除菌スプレーを吸ってしまったときは、まずその場を離れて、新鮮な空気を吸ってください。
大切なのは、次の3つです。
- その場から離れる
- 換気する
- 症状が続く場合は相談する
少量を一度吸った程度で、すぐに落ち着くこともあります。
ただし、咳が続く、喉の痛みが強い、息苦しい、頭痛や吐き気がある場合は、自己判断で放置しないでください。
また、アルコール除菌スプレーは火気にも注意が必要です。
消毒用アルコールは蒸発しやすく、可燃性蒸気が発生するため、火気の近くでは使用しないよう東京消防庁も注意を呼びかけています。
日常的に使うものだからこそ、顔の近くで噴射しない、密閉空間で大量に使わない、換気する、他の洗剤と混ぜないことを意識しましょう。
