エルニーニョ現象が発生すると、よく「今年の冬は暖冬になる」と言われます。
すると気になるのが、
- エルニーニョの冬は本当に暖かい?
- 雪は少なくなる?
- 大雪は起こらない?
- 寒波は来なくなる?
- 北海道や東北も暖冬になる?
- 関東では雪が増えることもある?
- 2026年冬はどうなる?
といった点です。
結論からいうと、エルニーニョ発生時の日本の冬は、西日本で平均気温が平年並みか高くなる傾向があります。
ただし、これは「日本全国がずっと暖かい」「雪が降らない」という意味ではありません。
むしろ冬全体では暖冬でも、一時的な強い寒波が来たり、条件が重なって大雪になったりすることがあります。
またエルニーニョ時には、東日本太平洋側で降水量が多くなる傾向もあります。
この記事では、エルニーニョの冬に暖冬傾向が現れる仕組みから、雪・大雪・寒波・南岸低気圧との関係まで整理します。
- エルニーニョの冬はどうなる?
- なぜエルニーニョだと暖冬になりやすい?
- 冬の季節風が弱まりやすいのはなぜ?
- エルニーニョ=暖冬と考えていい?
- 暖冬なら寒波は来ない?
- エルニーニョの冬は雪が少ない?
- エルニーニョなら大雪にならない?
- 暖冬なのにドカ雪になることがあるのはなぜ?
- 関東では雪が増えることもある?
- エルニーニョと南岸低気圧は関係ある?
- エルニーニョなら関東で大雪が増える?
- 北海道の冬も暖かくなる?
- 東北の雪はどうなる?
- 西日本は暖かくなりやすい?
- 沖縄・奄美はどうなる?
- 東日本太平洋側は雨が多くなる?
- 暖冬だとスキー場の雪は減る?
- 暖冬だと道路の凍結は減る?
- エルニーニョの冬とラニーニャの冬はどう違う?
- 2026年冬はエルニーニョが続く?
- では2026年冬は暖冬で決まり?
- 2026年冬で見るべきポイントは?
- 「エルニーニョだから雪が少ない」は危険な覚え方
- 冬の雪対策はいつ準備する?
- 冬・雪対策用品を確認する
- エルニーニョの冬についてよくある質問
- まとめ|エルニーニョは暖冬傾向でも寒波・大雪は起こる
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エルニーニョの冬はどうなる?
西日本では平年並みか高温になりやすい
気象庁が過去のエルニーニョ発生年を調べたところ、冬の平均気温は西日本で「平年並みか高い」傾向があります。
日本全国で必ず暖冬になるわけではない
統計的に明瞭な高温傾向が確認されている地域と、そうではない地域があります。
そのため「エルニーニョ=日本全国が暖冬」と単純化するのは適切ではありません。
なぜエルニーニョだと暖冬になりやすい?
太平洋の海面水温変化が、遠く離れた日本周辺の大気の流れまで変えるためです。
フィリピン付近の積乱雲活動が弱まりやすい
エルニーニョ時には、中部・東部太平洋赤道域の海面水温が高くなる一方、西太平洋熱帯域では相対的に低くなります。
そのためフィリピン周辺では積雲対流活動が平年より不活発になる傾向があります。
日本付近のジェット気流の位置も変わる
熱帯の対流活動の変化は上空の大気循環にも波及します。
気象庁によると、エルニーニョ時には亜熱帯ジェット気流が中国付近で南へ蛇行する一方、日本付近では弱まり、寒帯前線ジェット気流は日本より北を流れやすくなります。
冬の季節風が弱まりやすいのはなぜ?
アリューシャン低気圧の位置が変わる
エルニーニョ時にはアリューシャン低気圧が平年より北東側へ偏る傾向があります。
冬型の気圧配置が弱まりやすい
その結果、日本付近へ吹き込む北西の季節風が平年より弱くなる傾向があります。
これが西日本などで寒気が入り続けにくくなる背景の一つです。
エルニーニョ=暖冬と考えていい?
「暖冬になりやすい傾向がある」と考えるのが適切です。
暖冬は冬3か月の平均で判断する
暖冬とは、12月から2月を通した平均気温が平年より高い冬を指します。
途中で寒い時期があっても暖冬になる
例えば12月と2月が非常に暖かく、1月に強い寒波が来た場合でも、3か月平均では暖冬になることがあります。
暖冬なら寒波は来ない?
いいえ。
暖冬と寒波は両立する
季節平均が高温でも、大気の流れは数日から数週間単位で大きく変化します。
一時的に偏西風が蛇行して強い寒気が南下すれば、日本でも厳しい寒さになります。
「暖冬だから防寒不要」ではない
暖冬予報が出ていても、短期間の寒波や路面凍結、大雪への備えは必要です。
エルニーニョの冬は雪が少ない?
雪が少なくなりやすい場所はありますが、全国一律ではありません。
気温が高ければ雨になることがある
降水があっても地上付近の気温が高ければ、雪ではなく雨になります。
日本海側では冬型の強さも重要
日本海側の雪は、シベリアからの寒気と北西季節風が日本海上で水蒸気を取り込み、雪雲を発達させることで降ります。
エルニーニョ時に季節風が弱まれば、この典型的な冬型による降雪が弱くなる場合があります。
エルニーニョなら大雪にならない?
これは誤解です。
短期間なら大雪は十分起こり得る
一時的に非常に強い寒気が流れ込めば、日本海側を中心に大雪になることがあります。
平均と極端現象は別に考える
「冬全体の平均気温が高い」ということと、「大雪が一度も起こらない」ということはまったく別です。
暖冬なのにドカ雪になることがあるのはなぜ?
雪は短時間の気象条件で決まる
大雪になるかどうかは、実際に雪が降る時間帯の寒気、水蒸気、風向き、低気圧の位置などで決まります。
冬全体の平均気温とは時間スケールが違う
暖冬は約3か月の平均です。
一方、豪雪は数時間から数日間の気象条件で起こります。
そのため暖冬と豪雪が同じ冬に発生しても矛盾しません。
関東では雪が増えることもある?
エルニーニョ時には太平洋側の降水にも注目が必要です。
東日本太平洋側では降水量が多い傾向
気象庁の統計では、エルニーニョ発生時の冬は東日本太平洋側で降水量が多い傾向があります。
気温が低ければ雨ではなく雪になる
関東など太平洋側で低気圧が通過した際、地上付近に十分な冷気が残っていれば雪になる場合があります。
エルニーニョと南岸低気圧は関係ある?
冬の太平洋側の天気を考える上で重要です。
日本周辺が低気圧の影響を受けやすくなる傾向
気象庁はエルニーニョ発生時、沖縄・奄美から本州周辺では低気圧の影響を受けやすくなる傾向があると説明しています。
南岸低気圧は関東の雪にも関係する
本州の南岸を低気圧が進むと、関東甲信など太平洋側でも降水が発生します。
このとき気温が十分低ければ雪となり、大雪になることがあります。
エルニーニョなら関東で大雪が増える?
そこまで単純には言えません。
降水量が多い傾向と降雪量は同じではない
太平洋側で雨や雪をもたらす低気圧の影響を受けやすくても、気温が高ければ雨になります。
雪になるには冷気が必要
南岸低気圧が通るタイミングで、関東付近にどれだけ冷たい空気が残っているかが重要です。
北海道の冬も暖かくなる?
北海道を含む北日本については、西日本ほど単純ではありません。
冬全体では明瞭な高温傾向とは限らない
気象庁のエルニーニョ発生時の冬の統計では、冬全体について統計的に有意な高温傾向が示されているのは主に西日本です。
冬の前半は北日本で高温傾向が現れることがある
一方、気象庁のメカニズム解説では、冬の前半には北日本で気温が高くなる傾向があるとされています。
東北の雪はどうなる?
雪が少なくなると決めつけられない
東北は日本海側と太平洋側で雪の降り方が大きく異なります。
寒気と季節風次第で大雪になる
エルニーニョの冬でも強い冬型の気圧配置になれば、日本海側を中心に大雪となる可能性があります。
西日本は暖かくなりやすい?
過去統計では、この傾向が比較的明瞭です。
平均気温は「並か高い」傾向
気象庁によると、エルニーニョ発生時の12~2月は、西日本で平均気温が平年並みか高くなる傾向があります。
太平洋側では日照時間が少ない傾向
一方、西日本太平洋側では日照時間が少なくなる傾向もあります。
沖縄・奄美はどうなる?
冬の降水量が多い傾向
エルニーニョ発生時には、沖縄・奄美で冬の降水量が多くなる傾向があります。
冬前半は気温が高い傾向
気象庁の解析では、冬の前半は沖縄・奄美で気温が高くなる傾向も示されています。
東日本太平洋側は雨が多くなる?
過去統計では多雨傾向があります。
低気圧の影響を受けやすい
エルニーニョ時には、本州周辺で低気圧の影響を受けやすくなる傾向があります。
雪になるか雨になるかは気温次第
降水量が増えても、地上気温が高ければ雨です。
十分に冷え込んだタイミングなら雪になります。
暖冬だとスキー場の雪は減る?
標高の低い地域では影響を受けやすい
平均気温が高い冬では、標高の低いスキー場で降水が雨になる機会が増えたり、積雪が解けやすくなったりすることがあります。
高標高地域では状況が異なる
十分に低温となる山岳地域では、暖冬でも積雪量が多くなるケースがあります。
実際の積雪は冬型の気圧配置や低気圧の通過回数にも左右されます。
暖冬だと道路の凍結は減る?
平均的には凍結する機会が少なくなる地域もありますが、油断はできません。
朝だけ氷点下になることもある
昼間が暖かくても、夜間から早朝に氷点下まで下がれば路面は凍結します。
雪解け後の再凍結にも注意
日中に解けた雪が夜間に凍ることで、ブラックアイスバーンなどが発生する場合があります。
エルニーニョの冬とラニーニャの冬はどう違う?
| 項目 | エルニーニョ | ラニーニャ |
|---|---|---|
| 日本付近の季節風 | 弱まりやすい | 強まりやすい |
| 西日本の気温 | 並~高い傾向 | 冬前半に並~低い傾向 |
| 東日本太平洋側の降水 | 多い傾向 | 冬前半に少ない傾向 |
| 日本海側の雪 | 典型的な冬型が弱まる場合 | 冬型が強まりやすい場合 |
| 寒冬傾向 | 出にくい傾向 | 出やすくなる場合 |
▶ エルニーニョとラニーニャの違いは?日本への影響・周期・覚え方を比較
2026年冬はエルニーニョが続く?
2026年9月時点では、継続する可能性が非常に高い状況です。
気象庁は冬まで継続100%と予測
2026年9月9日のエルニーニョ監視速報では、2026年春からエルニーニョ現象が続いており、冬にかけても続く見込みは100%とされています。
今回の海面水温偏差は大きい
2026年8月のNINO.3海域の海面水温偏差は+3.4℃でした。
そのため2026~2027年冬の天候を見る上で、エルニーニョは重要な背景の一つになります。
では2026年冬は暖冬で決まり?
そこまでは言えません。
エルニーニョは季節予報を考える材料の一つ
冬の気温はENSOだけで決まるものではありません。
偏西風や寒気の動きも重要
北極域の寒気、偏西風の蛇行、日本近海の海面水温、その他の熱帯海洋の状態などが組み合わさって実際の冬の天候が決まります。
2026年冬で見るべきポイントは?
平均気温だけを見ない
暖冬傾向が出ても、短期間の寒波が来るかどうかは別問題です。
太平洋側の低気圧にも注目
関東甲信などでは、南岸低気圧が通過する際の気温次第で雨か雪かが大きく変わります。
「エルニーニョだから雪が少ない」は危険な覚え方
季節平均と日々の天候を分ける
エルニーニョが示すのはあくまで統計的な傾向です。
大雪は数日の条件で発生する
暖冬年でも極端な大雪は発生する可能性があります。
雪対策をするかどうかを、エルニーニョだけで決めるべきではありません。
冬の雪対策はいつ準備する?
暖冬予想でも、寒波が来てから準備すると間に合わない場合があります。
車の雪対策は早めに
降雪地域ではスタッドレスタイヤやタイヤチェーン、解氷用品などを冬本番前に確認しておくと安心です。
家庭でも停電や積雪に備える
大雪では停電や物流の乱れが発生する場合があります。
飲料水、食品、防寒用品、モバイルバッテリーなど基本的な備えを確認しておくとよいでしょう。
冬・雪対策用品を確認する
エルニーニョの冬でも寒波や大雪がなくなるわけではありません。
特に雪が降る地域では、本格的な寒波が来る前に冬用品を確認しておくと安心です。
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エルニーニョの冬についてよくある質問
エルニーニョの冬は暖冬になりますか?
日本では西日本で平均気温が平年並みか高くなる傾向があります。
ただし全国一律ではなく、毎回必ず暖冬になるわけではありません。
エルニーニョだと雪は少なくなりますか?
気温が高ければ雪ではなく雨になるため、雪が少なくなる地域はあります。
ただし地域や寒気の強さによって大きく異なります。
暖冬でも大雪になりますか?
はい。暖冬は冬全体の平均的な状態なので、数日間の強い寒波によって大雪になることはあります。
エルニーニョなら寒波は来ませんか?
いいえ。一時的に強い寒気が南下することはあり、厳しい寒さになる場合があります。
エルニーニョの冬に関東で雪は降りますか?
降ります。南岸低気圧が通過し、関東付近に十分な冷気が残っていれば雪や大雪になる場合があります。
エルニーニョだと関東の雪が増えますか?
東日本太平洋側では冬の降水量が多い傾向がありますが、それがそのまま雪の増加を意味するわけではありません。降水時の気温が重要です。
北海道も暖冬になりますか?
西日本ほど明瞭な傾向ではありません。
ただし冬前半には北日本で高温傾向が出る場合があります。
エルニーニョとラニーニャではどちらが寒い?
日本では一般にラニーニャ発生時の方が冬型の気圧配置が強まりやすく、東・西日本で低温傾向が現れる場合があります。
2026年冬もエルニーニョですか?
2026年9月9日時点で、気象庁は冬にかけてエルニーニョ現象が続く見込みを100%としています。
2026年冬は暖冬になりますか?
エルニーニョは暖冬傾向につながる要素ですが、2026~2027年冬の実際の気温をエルニーニョだけで断定することはできません。
最新の季節予報も合わせて確認する必要があります。
まとめ|エルニーニョは暖冬傾向でも寒波・大雪は起こる
エルニーニョの冬についてまとめると、
- 西日本では平均気温が平年並みか高い傾向
- 全国一律で必ず暖冬になるわけではない
- エルニーニョ時はフィリピン周辺の積雲対流活動が弱まりやすい
- 日本周辺のジェット気流の位置も変化する
- アリューシャン低気圧が北東側へ偏りやすい
- 日本付近の冬の季節風が弱まりやすい
- 東日本太平洋側では降水量が多い傾向
- 沖縄・奄美でも降水量が多い傾向
- 西日本太平洋側では日照時間が少ない傾向
- 暖冬でも寒波は来る
- 暖冬でも短期間の大雪は起こる
- 太平洋側では南岸低気圧による雪にも注意
- 降水量が多くても気温が高ければ雨になる
- 雪の量はエルニーニョだけでは決まらない
- 2026年は冬までエルニーニョが続く見込みが100%
となります。
エルニーニョの冬について最も重要なのは、「暖冬=毎日暖かい」「暖冬=雪が降らない」ではないという点です。
エルニーニョによって冬全体では高温傾向が現れていても、一時的に偏西風が大きく蛇行すれば強い寒気が日本へ流れ込むことがあります。
さらに低気圧や冬型の気圧配置が重なれば、大雪になることもあります。
そのため冬の天候を見るときは、エルニーニョによる「季節全体の傾向」と、寒波や大雪をもたらす「数日単位の気圧配置」を分けて考えることが重要です。
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