🚨【重要】確定申告の控除で知っておくべき4つのポイント
- 控除は申告しなければ適用されない(年末調整対象外の控除は自分で申告必須)
- 領収書・証明書の保管が必要(5年間の保存義務、提出は不要でも保管必須)
- 控除額≠節税額(控除額×税率が実際の節税効果)
- 期限は3月17日まで(2025年分は2026年3月17日まで、還付申告は5年間可能)
🎯 こんな状況で困っていませんか?
「確定申告で控除を受けたいけど、こんな基本的なことを税務署で聞くのは恥ずかしい…」
確定申告の控除について、多くの人が抱える「聞きにくい」疑問を事前に解決します。
これらの質問は実は一般的なもので、税務署職員も慣れているので安心してください。
【基本知識】年末調整では受けられない控除一覧
確定申告が必要な主な控除
- 医療費控除・セルフメディケーション税制
- 寄付金控除(ふるさと納税含む)
- 雑損控除(災害・盗難等による損失)
- 初年度の住宅ローン控除
年末調整で処理される控除
- 基礎控除
- 配偶者控除
- 扶養控除
- 社会保険料控除
- 生命保険料控除
- 地震保険料控除
- 住宅ローン控除(2年目以降)
【実践ガイド】聞きにくい質問TOP15の完全回答
医療費控除編(最も質問が多い分野)
Q1:美容整形の費用は医療費控除になりますか?
A: 治療目的(病気やケガの治療)の場合は対象、美容目的の場合は対象外です。
具体的には以下のように判断されます
- ○ 事故によるケガの治療としての形成手術
- ○ 疾病の治療としての歯科矯正
- × 見た目を良くするための美容整形
- × ダイエット目的の脂肪吸引
Q2:コンタクトレンズ代は医療費控除の対象?
A: 治療用コンタクトレンズは対象、視力矯正用は原則対象外です
- ○ 円錐角膜用ハードコンタクト
- ○ 治療用ソフトコンタクト
- × 近視・遠視矯正用の一般コンタクト
- × カラーコンタクト
Q3:マッサージ代は医療費控除になる?
A: 資格者による治療目的のマッサージは対象です
- ○ あん摩マッサージ指圧師による施術
- ○ 医師の指示による理学療法
- × リラクゼーション目的のマッサージ
- × エステティックサロンでのマッサージ
Q4:市販薬も医療費控除の対象?
A: 治療目的で購入した市販薬は対象です
- ○ 風邪薬、胃腸薬、湿布薬など
- ○ 医師の処方薬と同等の効果があるもの
- × 健康増進目的のサプリメント
- × 予防目的のビタミン剤
扶養控除編(家族関係の複雑な疑問)
Q5:内縁関係の人を扶養控除の対象にできる?
A: 内縁関係では扶養控除の対象になりません。
法的な親族関係(血族・姻族)が必要です。
ただし、以下の例外があります
- × 内縁の妻・夫
- ○ 内縁の妻・夫の子(養子縁組している場合)
- ○ 事実上の養子(将来養子縁組予定)
Q6:アルバイトの息子の所得が分からない
A: 給与所得者なら以下で確認できます
- 源泉徴収票の「支払金額」欄を確認
- 103万円以下なら扶養控除対象
- 130万円未満なら健康保険の扶養対象
- 複数バイト先がある場合は合計額で判断
Q7:離婚した元配偶者の子を扶養控除できる?
A: 養育費を支払い、生計を一にしている場合は可能です
- ○ 毎月定期的に養育費を支払っている
- ○ 子どもの年間所得が48万円以下
- ○ 他の人の扶養に入っていない
- × 面会のみで養育費を支払っていない
寄付金控除編(ふるさと納税の疑問)
Q8:ふるさと納税の上限額を超えて寄付してしまった
A: 上限額を超えた分は完全な自己負担となります
- 上限額の計算式:(住民税所得割額×20%)÷(90%-所得税率×1.021)+2,000円
- 超過分は所得税・住民税の控除対象外
- 事前のシミュレーションが重要
Q9:医療費控除とふるさと納税を同時申告したら影響は?
A: 医療費控除により課税所得が下がるため、ふるさと納税の上限額も下がります
- 医療費控除適用後の所得で上限額を再計算
- ワンストップ特例は使えなくなる
- 全てのふるさと納税を確定申告で申告必要
その他の控除編(意外と多い疑問)
Q10:生命保険の控除証明書を紛失した
A: 保険会社で再発行可能です
- 保険会社のコールセンターに連絡
- WEBサイトから再発行申請可能な場合も
- 年末調整に間に合わなくても確定申告で対応可能
- 再発行には数日~1週間程度要する場合が多い
Q11:副業の所得が少額でも申告が必要?
A: 20万円ルールには注意点があります
- 副業所得20万円以下:所得税の確定申告不要
- ただし住民税の申告は別途必要
- 医療費控除で確定申告する場合:副業所得も全て申告必要
- ふるさと納税で確定申告する場合も同様
Q12:控除し忘れた場合、遡って申告できる?
A: 更正の請求により5年間遡って修正可能です
- 法定申告期限から5年以内
- 「所得税及び復興特別所得税の更正の請求書」を提出
- 還付金がある場合は後日振込
- ペナルティはなし(ただし延滞税はつかない)
【ケース別対応】複雑な状況の判断基準
医療費控除の微妙なケース
ケース1: 妊娠・出産関連費用
- ○ 妊婦健診費用
- ○ 出産費用
- ○ 不妊治療費
- × 里帰り出産の交通費(本人分のみ○)
ケース2: 高齢者介護関連
- ○ 介護保険の自己負担分
- ○ おむつ代(医師の証明書がある場合)
- × 介護保険対象外サービス
- × 家族の介護交通費
扶養控除の複雑なケース
ケース1: 共働き夫婦の扶養選択
- 所得の高い方が扶養に入れる方が節税効果大
- 健康保険の扶養とは別で判断
- 年途中での変更は原則不可
ケース2: 海外在住の親族
- 親族関係書類(海外の公的機関発行)
- 送金関係書類(銀行の送金依頼書等)
- これらの書類の翻訳が必要
【トラブル対処】よくある間違いと対処法
問題1: 領収書を紛失した
- 医療機関の場合: 再発行依頼(有料の場合あり)
- 薬局の場合: レシートでも可(明細が分かるもの)
- その他: 家計簿等の記録でも補完的に使用可能
問題2: 控除証明書が年末調整に間に合わない
- 対処法: 確定申告で控除を受ける
- 生命保険料控除: 保険会社で再発行
- 地震保険料控除: 保険会社または代理店で発行
問題3: 扶養家族の所得が年末確定前に不明
- 給与所得者: 12月分給与を含めて見積もり
- 年金受給者: 年金額は年初に確定しているため計算容易
- 事業所得者: 前年実績と当年推移で見積もり
【よくある質問】税務署でのマナー・準備
Q1: 税務署ではどんな書類を持参すべき?
A: 以下の書類を整理して持参しましょう
- 源泉徴収票(給与・年金)
- 各種控除証明書
- 医療費の領収書(確認用)
- 前年の確定申告書控え
- 本人確認書類
Q2: 税務署職員への質問の仕方は?
A: 以下のポイントを押さえて質問しましょう
- 具体的な状況を簡潔に説明
- 関連書類を準備して持参
- 「一般的にはどうなりますか?」という聞き方
- 複数の質問は優先順位をつけて整理
【まとめ】確定申告控除の成功チェックリスト
申告準備(1月中)
□ 前年の医療費領収書の整理
□ 各種控除証明書の確認
□ 扶養家族の所得確認
□ ふるさと納税寄付金受領証明書の整理
書類作成(2月中旬まで)
□ 医療費控除の明細書作成
□ 確定申告書の下書き作成
□ 不明点の事前調査・相談
□ 必要書類の最終確認
申告・提出(3月17日まで)
□ 申告書の最終確認
□ 添付書類の確認
□ 提出方法の選択(窓口・郵送・e-Tax)
□ 控えの保管
申告後フォロー
□ 還付金の受取確認
□ 来年に向けた改善点の整理
□ 領収書等の5年間保管
□ 住民税への反映確認(6月頃)
重要ポイント
確定申告の控除に関する疑問は、多くの人が抱える共通の悩みです。
事前に情報を整理し、必要書類を準備することで、税務署でも自信を持って手続きができます。