台風によって住宅が被害を受けたとき、火災保険では「水災」や「風災」という言葉が出てきます。
しかし、同じ台風による被害でも、
- 屋根が飛んだ
- 洪水で家が浸水した
- 飛来物で窓が割れた
- 高潮で海水が入った
- 大雨で土砂崩れが起きた
など、被害の形はさまざまです。
では、水災と風災は何が違うのでしょうか。
結論からいうと、最も分かりやすい考え方は「被害を起こした直接の原因を見る」ことです。
強風によって屋根や窓などが壊れた場合は風災、洪水・高潮・大雨による土砂災害などで被害が発生した場合は水災との関係を考えます。
「台風だから全部風災」「水に濡れたから全部水災」というわけではありません。
この記事では、水災と風災の違いを住宅被害ごとに整理します。
- 水災と風災の違いは?
- 同じ台風でも補償の分類が変わる?
- 台風で屋根が飛んだら水災?風災?
- 屋根が壊れて雨漏りした場合は?
- 洪水で家が浸水したら水災?
- 床上浸水は水災?
- 床下浸水は水災ではない?
- 内水氾濫は水災?
- 高潮で家が浸水したら水災?
- 高潮と津波は同じ水災?
- 土砂崩れは水災?
- 地震で起きた土砂崩れも水災?
- 飛来物で窓が割れたら風災?
- 看板が飛んできて外壁が壊れたら?
- 強風でカーポートが壊れたら?
- 雨どいが強風で壊れたら風災?
- 台風で窓から雨が入ったら水災?
- 水道管が破裂して部屋が水浸しなら水災?
- 水に濡れたら全部水災ではない
- 台風で水災と風災が同時に起きることもある?
- 水災と風災はどちらか一つだけ選ぶもの?
- 水災と風災を見分ける簡単な考え方
- 住宅被害別に整理すると?
- 台風で家が壊れたら原因を記録しておく
- 自分で「水災だから対象外」と決めない
- 「保険が使える」と勧誘する業者には注意
- 水災と風災の違いを理解しておくメリット
- 台風前に確認したいのは保険だけではない
- 水災と風災についてよくある質問
- まとめ|水災と風災は「何が被害を起こしたか」で考える
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水災と風災の違いは?
まず大きく分けると、次のように考えられます。
| 分類 | 主な原因 | 代表例 |
|---|---|---|
| 風災 | 台風・暴風・強風など | 屋根被害、飛来物による破損など |
| 水災 | 洪水・高潮・豪雨など | 住宅浸水、土砂崩れなど |
風による被害が風災
強風によって屋根や外壁などが損傷した場合は、風災との関係を確認します。
大量の水による被害が水災
洪水・内水氾濫・高潮などによって住宅が浸水した場合は、水災との関係を確認します。
同じ台風でも補償の分類が変わる?
変わります。
台風は複数の災害を同時に起こす
台風では暴風だけでなく、大雨・洪水・高潮・土砂災害などが同時に発生することがあります。
「台風」という災害名だけでは決まらない
住宅のどこが、何によって壊れたのかを見る必要があります。
例えば同じ台風でも、
- 強風で屋根が壊れた → 風災
- 洪水で床上浸水した → 水災
というように分類が分かれます。
台風で屋根が飛んだら水災?風災?
強風が原因なら、一般に風災との関係を考えます。
屋根を壊した原因は風
瓦や金属屋根などが暴風によって剥がれたり飛散したりした場合、直接の原因は風です。
雨が降っていても水災とは限らない
台風では同時に雨も降りますが、屋根を壊した直接原因が強風なら、水災ではなく風災として整理します。
▶ 台風で屋根が飛ぶのはなぜ?強風で住宅が壊れる仕組み(準備中)
屋根が壊れて雨漏りした場合は?
ここは少し分かりにくいところです。
最初の原因を見る
強風によって屋根材が壊れ、その破損部分から雨が入った場合は、風災による損害との関係を確認します。
経年劣化による雨漏りとは違う
屋根が自然に劣化して雨漏りしていた場合とは原因が違います。
「雨水が入ったから水災」という判断にはなりません。
▶ 雨漏りは火災保険の対象になる?台風被害と経年劣化の違い(準備中)
洪水で家が浸水したら水災?
代表的な水災です。
川の水が住宅地へ流れ込む
大雨で河川が増水し、堤防を越えたり決壊したりして住宅地へ水が流れ込むことがあります。
住宅への浸水被害
洪水によって住宅が浸水したり流されたりした被害は、水災補償と関係します。
床上浸水は水災?
洪水や内水氾濫などを原因とする床上浸水は、水災と深く関係します。
床より上まで水が来る
住宅の居住部分の床を超えて水が入れば、床材・壁・家財などにも被害が広がります。
大きな住宅被害になりやすい
床上まで浸水すると、住宅設備や家具、家電などにも損害が発生する可能性があります。
▶ 床上浸水は火災保険でどう考える?水災補償との関係(準備中)
床下浸水は水災ではない?
「床下だから水災ではない」という意味ではありません。
災害としては水災
洪水や内水氾濫によって床下へ水が入ったのであれば、現象としては水災です。
補償条件は契約によって異なる
ただし、保険金支払いの条件は商品や契約内容によって違います。
実際の被害時には契約内容を確認する必要があります。
内水氾濫は水災?
水災に含まれる代表的な現象です。
排水できない雨水があふれる
短時間に大量の雨が降り、下水道や排水路が処理しきれなくなると道路や住宅地へ水があふれます。
川が近くなくても起こる
都市部では河川から離れた場所でも内水氾濫が発生します。
「川が遠いから水災は無関係」とは限りません。
高潮で家が浸水したら水災?
はい。高潮は水災に含まれる代表的な災害です。
台風で海面が高くなる
台風による気圧低下と強風によって海面が上昇すると、海水が陸地へ流れ込む場合があります。
海から来た水でも水災
洪水は川、高潮は海が主な原因ですが、火災保険上ではどちらも水災との関係を確認します。
▶ 台風が近づくと高潮が起きるのはなぜ?海面が上昇する仕組み(準備中)
高潮と津波は同じ水災?
違います。
高潮は台風などが原因
高潮は台風や発達した低気圧によって発生します。
津波は地震などが原因
地震・噴火やこれらによる津波の損害は、通常の火災保険の水災とは別です。
一般的には地震保険の領域として考えます。
土砂崩れは水災?
大雨が原因なら水災との関係を考えます。
豪雨で斜面が崩れる
大量の雨が地中へ入り込むと斜面が不安定になり、土砂崩れが起きる場合があります。
住宅へ土砂が流れ込む
豪雨による土砂災害で建物が損傷した場合、水災補償と関係します。
▶ 土砂崩れは水災になる?大雨による住宅被害との関係(準備中)
地震で起きた土砂崩れも水災?
原因が違います。
大雨なら水災
豪雨によって斜面が崩れた場合は水災との関係を考えます。
地震なら地震災害
地震が原因で斜面が崩れた場合、通常の火災保険の水災ではなく、地震保険との関係を考えることになります。
飛来物で窓が割れたら風災?
台風や暴風で飛ばされた物による損害であれば、風災との関係を確認します。
屋根材や枝が飛んでくる
強風時には瓦、枝、看板などが飛来物になることがあります。
窓や外壁を壊す
風で飛ばされた物が住宅へ衝突して損害を与えた場合、風災として扱われることがあります。
▶ 強風で物が飛んできて家が壊れたら?飛来物被害の考え方(準備中)
看板が飛んできて外壁が壊れたら?
台風や暴風が原因で飛ばされた場合、風災との関係を確認します。
飛来物そのものではなく原因を見る
看板が住宅へぶつかったことだけを見るのではなく、「なぜ看板が飛んできたのか」が重要です。
強風による飛散なら風災
暴風によって飛ばされたことが原因なら、風災として整理しやすくなります。
強風でカーポートが壊れたら?
風災との関係を確認します。
屋根材が剥がれる
台風の強風でカーポートの屋根材が飛ぶことがあります。
柱やフレームが損傷する
猛烈な風や飛来物によって構造部分が変形することもあります。
ただし、カーポートが保険の対象に含まれるかどうかなどは契約内容によって異なります。
▶ 台風でカーポートが壊れたら風災?住宅付属設備との関係(準備中)
雨どいが強風で壊れたら風災?
強風が原因なら風災との関係を考えます。
風で外れる場合
暴風によって雨どいが変形・脱落した場合は、風による損害です。
古くなって壊れた場合とは違う
経年劣化で破損した場合とは区別して考える必要があります。
台風で窓から雨が入ったら水災?
単純には水災と決まりません。
強風で窓が壊れた場合
飛来物などによって窓が破損し、そこから雨が入り込んだのであれば、風災による損害との関係を確認します。
洪水で水が窓から入った場合
道路などが浸水し、外から大量の水が流れ込んだのであれば水災との関係を考えます。
同じ「部屋が水浸し」でも原因によって分類が変わります。
水道管が破裂して部屋が水浸しなら水災?
通常は水災とは別です。
自然災害による浸水ではない
給排水設備の事故によって水が漏れた場合、洪水や高潮などとは原因が違います。
「水濡れ」などで考える
火災保険では、水災とは別に給排水設備事故による水濡れを補償する商品があります。
▶ 水災と水濡れの違いは?洪水と水道トラブルを比較(準備中)
水に濡れたら全部水災ではない
ここが水災と風災を理解する上で重要なポイントです。
結果ではなく原因を見る
部屋が水浸しになったという結果だけでは分類できません。
何が最初に起きたかを確認する
洪水なのか、強風による屋根破損なのか、水道設備の事故なのかによって考える補償が変わります。
台風で水災と風災が同時に起きることもある?
あります。
先に屋根が壊れる
暴風で屋根材が飛び、住宅が風災による損害を受ける場合があります。
その後に洪水が来る
大雨で川が氾濫し、同じ住宅が浸水する可能性もあります。
一つの台風で風災と水災の両方が発生することは十分に考えられます。
水災と風災はどちらか一つだけ選ぶもの?
火災保険の補償内容は商品・契約によって異なります。
補償の組み合わせは契約による
風災を補償していても水災を補償していない契約などがあります。
「火災保険加入済み」だけでは分からない
実際に何が補償されるかは、自分の契約内容を確認する必要があります。
水災と風災を見分ける簡単な考え方
迷ったときは、次の順番で考えると整理しやすくなります。
①何が家を壊した?
強風なのか、大量の水なのかを確認します。
②その現象は何が原因?
台風の暴風、洪水、高潮、大雨による土砂崩れなど、原因を一段さかのぼって考えます。
③契約にその補償がある?
最後に自分の火災保険の補償内容を確認します。
住宅被害別に整理すると?
| 被害 | 主に確認する分類 |
|---|---|
| 暴風で屋根が飛んだ | 風災 |
| 暴風で飛来物が窓に衝突 | 風災など |
| 洪水で床上浸水 | 水災 |
| 内水氾濫で住宅浸水 | 水災 |
| 高潮で海水が流入 | 水災 |
| 大雨で土砂崩れ | 水災 |
| 地震による津波 | 地震保険の領域 |
| 給排水設備の事故 | 水濡れなど |
| 経年劣化による雨漏り | 自然災害とは別に判断 |
台風で家が壊れたら原因を記録しておく
被害部分を写真に残す
安全が確保できる範囲で、屋根・窓・外壁・浸水などの被害状況を撮影しておくと、後から状況を確認しやすくなります。
片付ける前の状態も重要
浸水した家財などを処分する必要がある場合でも、可能なら事前に写真を残しておくと被害状況の記録になります。
▶ 台風・豪雨の被害写真はなぜ残した方がいい?保険請求前に記録する理由(準備中)
自分で「水災だから対象外」と決めない
災害時には複数の原因が重なっている場合があります。
補償範囲は契約によって違う
同じ住宅被害でも、商品や契約内容によって扱いが異なる場合があります。
保険会社や代理店へ確認する
実際に被害を受けた場合は、自分だけで判断せず、契約先へ確認するのが基本です。
「保険が使える」と勧誘する業者には注意
災害後には、「火災保険を使えば無料で修理できる」などと住宅修理を勧誘する業者とのトラブルもあります。
修理契約を先に結ばない
保険が使えるかどうかを修理業者だけの説明で判断しないようにします。
まず契約先へ相談する
日本損害保険協会も、住宅修理の契約前に保険会社や代理店へ相談するよう注意を呼びかけています。
水災と風災の違いを理解しておくメリット
災害情報を理解しやすくなる
台風でどのような被害が予想されるか整理しやすくなります。
自宅の弱点が分かる
河川や海に近いなら水災、強風を受けやすい地域なら風災など、自宅周辺の災害リスクを考えるきっかけになります。
台風前に確認したいのは保険だけではない
台風接近前は契約内容だけでなく、実際の防災準備も重要です。
屋外の飛びやすい物を片付け、スマートフォンやモバイルバッテリーを充電し、浸水リスクがある地域ではハザードマップも確認しておきましょう。
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水災と風災についてよくある質問
水災と風災の違いは何ですか?
風災は台風や暴風などの風による損害、水災は洪水・高潮・内水氾濫・大雨による土砂災害などによる損害を主に指します。
台風被害は水災と風災のどちらですか?
被害原因によって変わります。
強風で屋根が壊れれば風災、洪水で住宅が浸水すれば水災との関係を確認します。
台風で屋根が飛んだら水災ですか?
強風が原因であれば、一般に風災との関係を確認します。
床上浸水は水災ですか?
洪水や内水氾濫などによる床上浸水は、水災の代表的な被害です。
高潮は水災ですか?
はい。
台風などによる高潮は水災に含まれます。
土砂崩れは水災ですか?
大雨を原因とする土砂崩れであれば、水災との関係を確認します。
津波も水災ですか?
地震・噴火またはこれらによる津波は通常の火災保険の水災とは別で、地震保険の領域です。
飛来物で窓が割れたら風災ですか?
台風や暴風によって物が飛ばされて損害が生じた場合は、風災との関係を確認します。
水道管の水漏れも水災ですか?
通常は水災ではなく、給排水設備事故による水濡れなど別の補償として扱われます。
火災保険なら水災も風災も必ず補償されますか?
補償範囲は商品・契約によって異なります。
契約内容の確認が必要です。
まとめ|水災と風災は「何が被害を起こしたか」で考える
水災と風災の違いをまとめると、
- 風災は台風・暴風などの風による損害
- 水災は洪水・高潮・内水氾濫などによる損害
- 同じ台風でも水災と風災の両方が起こり得る
- 強風による屋根被害は風災
- 強風による飛来物被害も風災と関係する
- 洪水による住宅浸水は水災
- 内水氾濫も水災
- 高潮も水災
- 大雨による土砂崩れも水災と関係する
- 地震による津波は通常の水災とは別
- 給排水設備事故は水濡れなど別の補償
- 雨漏りは原因によって考え方が変わる
- 「水に濡れた=水災」とは限らない
- 「台風=すべて風災」でもない
- 最終的には契約内容の確認が必要
となります。
最も重要なのは、被害の結果ではなく、最初に何が被害を起こしたのかを見ることです。
台風で家が壊れたとしても、暴風が原因なら風災、洪水や高潮が原因なら水災というように整理できます。
この考え方を知っておくと、台風・豪雨・高潮などの被害と火災保険の関係を理解しやすくなります。
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▶ 高潮による住宅浸水は水災?台風被害との関係(準備中)
▶ 土砂崩れは水災になる?大雨による住宅被害との関係(準備中)
▶ 台風で屋根が壊れたら火災保険は使える?風災補償の仕組み(準備中)
▶ 強風で物が飛んできて家が壊れたら?飛来物被害の考え方(準備中)
▶ 雨漏りは火災保険の対象になる?台風被害と経年劣化の違い(準備中)
▶ 台風の風が急に強くなるのはなぜ?

