冬の天気予報で「今年は暖冬になる見込み」と聞くと、「それなら雪は少ないのでは?」と思う人も多いでしょう。
ところが実際には、暖冬といわれている年でも東京や関東で雪が積もったり、場所によっては大雪になったりすることがあります。
すると、
- 暖冬なのになぜ大雪になる?
- 暖かい冬なら雪ではなく雨になるのでは?
- 暖冬でも寒波は来る?
- 東京や関東で大雪になるのはなぜ?
- エルニーニョと大雪は関係ある?
- 暖冬と少雪は同じ意味?
と疑問に思うかもしれません。
結論からいうと、暖冬は「冬の間ずっと暖かい」という意味ではなく、冬全体を平均した気温が平年より高いという意味だからです。
冬全体では暖かくても、数日だけ強い寒気が入り込んだり、南岸低気圧が通過したりすれば、大雪になる条件がそろうことがあります。
この記事では、暖冬なのに大雪になる理由、東京・関東で雪が積もる仕組み、暖冬と少雪の違いまでわかりやすく解説します。
- 暖冬なのに大雪になるのはなぜ?
- そもそも暖冬とは何?
- 暖冬でも寒波が来ることはある?
- 雪が降るためには「寒さ」だけでは足りない
- 暖冬でも東京・関東で大雪になるのはなぜ?
- 南岸低気圧とは?
- 東京の雪はなぜ予報が難しい?
- 暖冬だと雪は少なくなるのでは?
- 日本海側の大雪と関東の大雪は仕組みが違う?
- 暖冬だと日本海側の大雪は起こらない?
- 暖冬なのに記録的大雪になることもある?
- エルニーニョだと暖冬なのに大雪になる?
- 暖冬と少雪は同じ意味?
- 降雪量と積雪量は同じ?
- 積雪10cmでも都市部では影響が大きい?
- 暖冬予報が出たら大雪対策はしなくていい?
- 暖冬でも雪が予想されたら何を確認する?
- 暖冬でも準備しておきたい雪対策用品
- 暖冬と大雪についてよくある質問
- まとめ|暖冬は冬全体の平均、大雪は数時間~数日の気象条件で起こる
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暖冬なのに大雪になるのはなぜ?
「暖冬」と「大雪」は、一見すると反対の現象に見えます。
しかし、この二つは同時に起こることがあります。
暖冬は冬全体の平均気温の話
暖冬とは、冬の期間を通して見た平均気温が平年より高い状態です。
たとえば多くの日が平年より暖かくても、その途中で数日だけ非常に寒くなれば、そのタイミングで雪が降ることがあります。
大雪は短期間の気象条件で決まる
一方、大雪は数時間から数日程度の気圧配置、寒気、水蒸気などによって発生します。
つまり「3か月全体では暖かい」と「ある1日だけ大雪になる」は、時間のスケールが違うため矛盾しません。
そもそも暖冬とは何?
暖冬という言葉は、「毎日ポカポカしている冬」という意味ではありません。
気象の世界では、一定期間の平均として気温を見る必要があります。
平年と比べて冬の平均気温が高い状態
冬の気温は毎日大きく変化します。
暖かい日と寒い日をすべて含めたうえで、冬全体として平年より気温が高ければ、暖冬傾向だったと判断されます。
暖冬でも氷点下になる日はある
暖冬だからといって、すべての日が高温になるわけではありません。
冬型の気圧配置が一時的に強まったり、寒気が南下したりすれば、暖冬の年でも最低気温が大きく下がることがあります。
暖冬でも寒波が来ることはある?
あります。
暖冬は季節全体の傾向なので、短期間の寒波がなくなるわけではありません。
偏西風は常に同じ場所を流れていない
日本付近の上空を流れる偏西風は、南北に蛇行しながら変化しています。
偏西風が大きく南へ蛇行すると、北にある冷たい空気が日本付近まで流れ込むことがあります。
数日だけ真冬の寒さになることがある
冬の大部分が暖かくても、寒気が強く流れ込んだ数日間だけ厳しい寒さになる場合があります。
そのタイミングで低気圧や雪雲の条件が重なれば、大雪になることがあります。
雪が降るためには「寒さ」だけでは足りない
雪が降るには気温が低いだけでなく、雲を作る水蒸気も必要です。
非常に寒くても空気が乾燥していれば、雪がほとんど降らないこともあります。
雪には水蒸気が必要
雲の中では、水蒸気から氷の粒や雪の結晶が作られます。
そのため雪を大量に降らせるには、寒気だけでなく十分な水蒸気が供給されることも重要です。
低気圧が水蒸気を運んでくることがある
低気圧が日本付近へ近づくと、南の海上などから湿った空気が流れ込むことがあります。
そこへ地上付近の冷たい空気が残っていると、雨ではなく雪になり、大量に降ることがあります。
暖冬でも東京・関東で大雪になるのはなぜ?
東京や関東平野では、日本海側ほど頻繁に雪が降るわけではありません。
それでも条件がそろうと、短時間で雪が積もることがあります。
南岸低気圧が雪を降らせることがある
関東で大雪になる代表的なパターンの一つが、日本の南岸付近を低気圧が進む「南岸低気圧」です。
低気圧によって海上から大量の水蒸気が供給され、関東の地上付近に冷たい空気が残っていると雪になることがあります。
わずかな気温差で雨と雪が変わる
関東平野では気温が雪になるか雨になるかの境目付近になることが多くあります。
そのため地上気温や上空の気温が少し変わっただけで、「雨の予報だったのに雪になった」「雪の予報だったが雨になった」といったことがあります。
▶ 南岸低気圧とは?東京・関東で大雪になるのはなぜ?雨と雪の境目まで解説
南岸低気圧とは?
南岸低気圧は、日本列島の南側を進む低気圧です。
冬にこの低気圧が適切な位置を進むと、関東など太平洋側で雪になることがあります。
南の海から水蒸気を運んでくる
南岸低気圧の周辺には、海から暖かく湿った空気が流れ込みます。
この水蒸気が雪雲の材料になり、広い範囲で降水をもたらします。
地上の冷たい空気と重なると雪になる
低気圧が近づいても、地上付近が暖かければ降るものは雨になりやすくなります。
しかし関東平野に冷たい空気が残っていると、降水が雪となり、積雪が増える場合があります。
東京の雪はなぜ予報が難しい?
東京の大雪予報では、積雪量が大きく変わることがあります。
これは雨と雪の境目となる気温付近で天気が変化することが多いためです。
1~2℃程度の違いでも結果が変わることがある
雪が地上まで溶けずに到達するかどうかは、上空から地上までの気温分布に左右されます。
地上付近が少し暖かくなれば雨やみぞれになり、少し低くなれば雪として積もりやすくなる場合があります。
低気圧の進路が少し変わっても結果が変化する
南岸低気圧がどこを通るかによって、関東へ入る暖気と寒気のバランスが変わります。
低気圧の進路がわずかに変わるだけでも、東京では雨・みぞれ・雪の範囲が変化することがあります。
暖冬だと雪は少なくなるのでは?
冬全体として見ると、暖冬によって雪が少なくなる地域もあります。
しかし「少雪傾向」と「大雪が一度もない」は同じ意味ではありません。
長期間の雪は少なくても一度だけ大雪になることがある
暖冬では強い冬型の気圧配置が長続きしにくく、日本海側などで季節全体の降雪量が少なくなることがあります。
それでも一度だけ非常に強い寒気が入り、その期間に大量の雪が降る可能性はあります。
平均とピークは別に考える必要がある
冬全体の降雪量が平年より少なくても、1日や2日の降雪量が非常に大きくなることがあります。
気温と同じように、「季節平均」と「短時間の極端現象」を分けて考えることが重要です。
日本海側の大雪と関東の大雪は仕組みが違う?
違う場合が多くあります。
日本海側と太平洋側では、大雪をもたらす代表的な気圧配置が異なります。
日本海側は強い冬型で雪が降りやすい
西高東低の冬型の気圧配置が強まると、大陸から冷たい季節風が日本海へ吹き出します。
冷たい空気が比較的暖かい日本海から水蒸気を受け取り、雪雲が発達して日本海側に大雪を降らせることがあります。
関東は南岸低気圧で雪になることがある
一方、関東平野では冬型の気圧配置そのものでは晴れることが多くあります。
関東で広く雪が積もる場合は、南岸低気圧による降水と冷たい空気が組み合わさるパターンが代表的です。
暖冬だと日本海側の大雪は起こらない?
暖冬でも日本海側で大雪になることがあります。
冬全体の寒気の流れ込みが弱くても、一時的に強い寒気が南下することがあるためです。
寒気が短期間だけ強くなることがある
偏西風の蛇行などによって、大陸から強い寒気が一時的に日本海へ流れ込む場合があります。
この期間に冬型の気圧配置が強まれば、雪雲が急速に発達することがあります。
海面水温との温度差も雪雲の発達に関係する
上空に非常に冷たい空気が入り、日本海との温度差が大きくなると、大気の状態が不安定になります。
その結果、発達した雪雲が次々と流れ込み、短期間に大量の雪が降ることがあります。
暖冬なのに記録的大雪になることもある?
可能性はあります。
季節平均が高温でも、短期間に極端な降雪が集中することは矛盾しません。
記録的大雪は短期間の積み重なりで決まる
1日や数日間に強い雪雲が同じ地域へ流れ込み続けると、積雪量が急増します。
冬全体が暖かかったかどうかとは別に、その数日間の気象条件が非常に厳しければ記録的な大雪になることがあります。
「今年は暖冬」という情報だけで備えを減らさない
季節予報で暖冬が予想されても、個別の寒波や大雪の予報はより短い期間の予報で確認する必要があります。
大雪の可能性が出てきた場合は、週間予報や気象情報など最新の情報を確認することが重要です。
エルニーニョだと暖冬なのに大雪になる?
エルニーニョ現象が発生している冬は、日本で暖冬傾向が現れやすい場合があります。
しかし、エルニーニョだから大雪がなくなるわけではありません。
エルニーニョは季節全体の傾向へ影響する
エルニーニョ現象は、熱帯太平洋の海面水温変化を通して大気循環や偏西風などへ影響します。
その結果、日本の冬の平均的な気温や降水の傾向が変化することがあります。
個別の大雪はその日の気圧配置で決まる
東京で大雪になるか、日本海側で大雪になるかは、その時の低気圧、寒気、風向きなどによって決まります。
エルニーニョは背景となる要因の一つですが、一つの大雪をエルニーニョだけで説明することはできません。
▶ エルニーニョ現象とは?なぜ日本で暖冬や大雪が起こることがあるのか仕組みを解説
暖冬と少雪は同じ意味?
同じではありません。
暖冬は気温、少雪は雪の量についての表現です。
暖冬は気温についての言葉
暖冬は冬全体の平均気温が平年と比べて高いかどうかを表します。
雪がどれだけ降ったかを直接表しているわけではありません。
少雪は降雪や積雪についての言葉
雪の量は、寒気だけでなく水蒸気、風向き、低気圧などにも左右されます。
そのため暖冬でも地域や時期によっては大雪となり、反対に寒い冬でも雪が少ない場所がある場合があります。
降雪量と積雪量は同じ?
大雪のニュースを見ると、「降雪量」と「積雪」という二つの数字が出てくることがあります。
この二つは同じ意味ではありません。
降雪量は新しく降った雪の量
降雪量は、一定時間の間に新しく降り積もった雪の量を見る数字です。
短期間にどれほど大量の雪が降ったかを把握するときに使われます。
積雪はその時点で地面に積もっている雪の深さ
積雪は、その時点で地面を覆っている雪の深さです。
雪は時間とともに沈んだり溶けたりするため、降雪量を単純に足した数字と積雪の深さが一致するとは限りません。
▶ 降雪量と積雪量の違いは?同じ10cmでも違う?(準備中)
積雪10cmでも都市部では影響が大きい?
普段あまり雪が降らない都市部では、積雪がそれほど多くなくても交通などへ大きな影響が出ることがあります。
雪国と同じ感覚で数字を判断しないことが重要です。
道路や鉄道が雪に慣れていない
積雪が少ない地域では、除雪設備や冬用装備が雪国ほど充実していない場合があります。
そのため数cmから十数cm程度でも、道路渋滞や鉄道の遅れなどが発生することがあります。
雪の数字そのものは「どれくらいサイト」で詳しく見る
このサイトでは、なぜ暖冬でも大雪になるのかという仕組みを中心に解説しています。
積雪5cm・10cm・30cmなどが人や車にとって実際どれくらいなのかは、姉妹サイト「どれくらいサイト」で詳しく紹介予定です。
▶ 積雪5cmはどれくらい?車・徒歩への影響(準備中)
▶ 積雪10cmはどれくらい?車は走れる?(準備中)
▶ 積雪30cmはどれくらい?人・車と比較(準備中)
暖冬予報が出たら大雪対策はしなくていい?
暖冬予報が出ていても、大雪への最低限の備えは必要です。
特に普段雪が少ない地域ほど、急な積雪による影響が大きくなることがあります。
季節予報と週間予報は役割が違う
暖冬かどうかを見る季節予報は、数か月全体の大まかな傾向を見るものです。
実際に数日後に大雪になるかどうかは、週間予報やより短期間の気象情報を確認する必要があります。
雪の予報が出てからでは準備が間に合わない場合もある
大雪予報が出ると、冬用タイヤや雪かき用品などを求める人が増えることがあります。
車を使う地域では冬用装備を早めに確認し、雪の予報が出た場合は不要不急の移動を避けられるよう予定を調整しておくことも重要です。
暖冬でも雪が予想されたら何を確認する?
「今年は暖冬だから」と季節予報だけを見るのではなく、直近の気象情報を確認します。
特に降雪量や積雪の予想が出た場合は、交通への影響にも注意します。
気温と降水の予報を見る
関東などでは、気温が少し変化するだけでも雨から雪へ変わることがあります。
雪の予報だけでなく、時間帯ごとの気温や降水の見通しも合わせて確認すると状況を理解しやすくなります。
交通情報や自治体の情報も確認する
大雪では道路の通行止めや鉄道の運休などが発生することがあります。
雪が積もってから移動を始めるのではなく、交通機関や自治体などの最新情報を確認して早めに行動することが重要です。
暖冬でも準備しておきたい雪対策用品
暖冬予報でも、一度の大雪によって道路や生活に影響が出る可能性があります。
特に普段雪が少ない地域では、雪が降り始めてから慌てないよう、必要な用品を平常時に確認しておくと安心です。
徒歩や自宅周辺の雪対策
雪が積もると、歩道や玄関周辺が滑りやすくなります。
滑りにくい靴や簡易的な滑り止め、雪かき用品などを用意しておくと、積雪時の作業に役立ちます。
停電や移動困難にも備える
大雪では倒木や着雪などによって停電したり、道路状況が悪化して外出しにくくなったりする場合があります。
モバイルバッテリーやライト、飲料水など、数日間の生活に必要なものも確認しておきましょう。
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暖冬と大雪についてよくある質問
暖冬なのになぜ大雪になるのですか?
暖冬は冬全体の平均気温が高いという意味だからです。
冬全体では暖かくても、一時的な寒波や低気圧によって雪の条件がそろえば、大雪になることがあります。
暖冬なら雪は少ないですか?
季節全体として雪が少なくなる地域はありますが、必ず少なくなるとは限りません。
一度の強い寒波や低気圧で大量の雪が降る場合もあります。
暖冬でも東京で雪は積もりますか?
積もることがあります。
南岸低気圧が通過し、関東平野に冷たい空気が残っていると、東京でも雪が積もる場合があります。
暖冬でも寒波は来ますか?
来ることがあります。
偏西風の蛇行などによって強い寒気が一時的に日本付近へ南下することがあります。
エルニーニョだと東京で大雪になりますか?
エルニーニョだけで東京の大雪を予測することはできません。
実際に雪になるかは南岸低気圧の進路や寒気、地上気温などによって決まります。
暖冬と少雪は同じですか?
同じではありません。
暖冬は気温についての表現で、少雪は降雪量や積雪量についての表現です。
積雪10cmは多いですか?
地域によって影響は大きく異なります。
雪の多い地域では珍しくない量でも、東京など普段雪が少ない都市では道路や鉄道へ大きな影響が出ることがあります。
まとめ|暖冬は冬全体の平均、大雪は数時間~数日の気象条件で起こる
暖冬なのに大雪になる理由をまとめると、
- 暖冬は冬全体の平均気温が高い状態
- 毎日暖かいという意味ではない
- 暖冬でも一時的な寒波は起こる
- 偏西風が蛇行すると寒気が南下することがある
- 雪には寒気だけでなく水蒸気も必要
- 低気圧が大量の水蒸気を運んでくることがある
- 関東では南岸低気圧によって大雪になることがある
- 東京ではわずかな気温差で雨と雪が変わる場合がある
- 暖冬と少雪は同じ意味ではない
- 冬全体の降雪量が少なくても短期間に大雪になることがある
- 日本海側と関東では大雪の代表的な仕組みが異なる
- エルニーニョ時でも大雪が起こることはある
- エルニーニョだけで個別の大雪を予測することはできない
- 季節予報と数日先の大雪予報は別に確認する必要がある
ということになります。
「暖冬」と「大雪」は矛盾しているように見えますが、見ている時間の長さが違います。
暖冬は数か月間の平均的な気温を表し、大雪は数時間から数日間の気象条件によって起こります。
つまり、冬のほとんどが暖かくても、数日だけ寒気と大量の水蒸気が重なれば大雪になることがあります。
暖冬予報が出ている年でも、「雪は降らない」と考えず、寒波や南岸低気圧が予想されたときは最新の天気予報や交通情報を確認することが重要です。
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▶ エルニーニョ現象とは?なぜ日本で暖冬や大雪が起こることがあるのか仕組みを解説
▶ 南岸低気圧とは?東京・関東で大雪になるのはなぜ?雨と雪の境目まで解説
▶ エルニーニョとラニーニャの違いは?日本の天気への影響を比較(準備中)
▶ 降雪量と積雪量の違いは?同じ10cmでも違う?(準備中)
▶ 積雪5cmはどれくらい?車・徒歩への影響(準備中)
▶ 積雪10cmはどれくらい?車は走れる?(準備中)
▶ 積雪30cmはどれくらい?人・車と比較(準備中)

