ほおずき(鬼灯)は、お盆だけでなくお彼岸に供えても全く問題ありません。
ほおずきを供える3つの意味:
- 迎え火・送り火の象徴:赤い実がご先祖様を導く灯りを表す
- 魂の依り代:ご先祖様の霊が宿る場所として使われる
- 魔除け・厄払い:鮮やかな赤色が邪気を払うとされる
お墓参りに行った時、こんな疑問を感じたことはありませんか?
「他のお墓にはほおずきが飾ってあるけど、うちはお盆じゃないから飾っちゃダメなのかな…」
「お彼岸にほおずきって、なんだか季節外れな気がするけど大丈夫?」
「そもそもほおずきにはどんな意味があるの?」
実は、ほおずきの供養には深い意味があり、お盆以外の時期でも心を込めて供えることができるんです。
地域や家庭によって習慣は様々ですが、ご先祖様を想う気持ちが何より大切です。

ほおずき供養の実践ガイド
いつ供える?
お盆(8月または7月)
- 最も一般的な時期
- 迎え火・送り火の意味で供える
お彼岸(3月・9月)
- 問題なく供えられます
- 魔除けの意味で特に意義がある
法要・命日・墓参り
- 随時供養として適している
- 季節を問わず心を込めて
飾り方の基本
仏壇での飾り方
- 水替え:毎日新鮮な水に替える
- 位置:左右対称に配置するか、中央に1本
- 高さ:仏像や位牌より低くする
墓前での飾り方
- 花筒の奥側に配置
- 他の花と組み合わせる(菊、リンドウなど)
- 風で倒れないようしっかりと挿す
【注意】 直射日光や高温で傷みやすいため、墓参り当日の朝に用意するのがベスト
他の花との組み合わせ例
季節 | おすすめ組み合わせ | 見た目の印象 |
---|---|---|
お盆 | ほおずき + 白菊 + キキョウ | 清楚で厳かな印象 |
秋彼岸 | ほおずき + リンドウ + ケイトウ | 秋らしい温かみ |
春彼岸 | ほおずき + 黄菊 + スイートピー | 明るく優しい印象 |
なぜほおずきを供えるのか?(しくみ解説)
1. 迎え火・送り火の象徴
ほおずきの赤い実は、提灯や灯火を表しているとされています。
ご先祖様の霊が迷わずに帰って来られるよう、また安全にあの世に戻れるよう導く明かりの役割があります。
2. 魂の依り代
「鬼灯」という漢字が示すように、霊的な存在が宿る場所として考えられてきました。
ほおずきの中空の実は、ご先祖様の魂が一時的に宿る場所とされています。
3. 魔除け・厄払い
鮮やかな赤色には邪気を払う力があると古くから信じられています。
これは日本だけでなく、世界各地で赤色が魔除けの色とされていることと共通しています。
ケース別バリエーション
地域による違い
関東地方(東京・千葉・埼玉など)
- 浅草ほおずき市の影響で普及
- お盆・お彼岸問わず供える家庭が多い
- 比較的自由な風習
関西地方
- お盆中心の習慣
- お彼岸には菊や季節の花を重視する傾向
その他の地域
- 地域の寺院や古老の教えに従う
- 家庭独自の決まりがある場合も
生花vs造花
生花の場合
- 水替えを毎日行う
- 暑さで傷みやすいため早めの交換が必要
- より心を込めた供養の意味
造花の場合
- 手入れが簡単
- 長期間美しさを保てる
- ただし安っぽく見えないよう品質に注意
お盆の後どうする?(アフターケア)
ドライフラワーとして保存
- 風通しの良い場所で自然乾燥
- 直射日光は避ける
- 完全に乾燥したら観賞用として飾れる
処分する場合
- 感謝の気持ちを込めてお別れする
- 白い紙に包んでから処分
- 燃えるゴミとして出すのが一般的
【重要】 川や海に流すのは環境への配慮から避けましょう
体験談・実際の声
Aさん(千葉県・40代女性)の体験 「最初はお彼岸にほおずきって変かな?と思ったんですが、お寺の住職さんに聞いたら『心を込めて供えるなら問題ない』と言われて安心しました。今では毎回飾っています。」
Bさん(東京都・50代男性)の体験 「父が亡くなってから、お盆だけでなくお彼岸にもほおずきを供えるようになりました。赤い色を見ると心が落ち着くんです。」
よくある質問(Q&A)
Q. お彼岸にほおずきを供えても大丈夫?
はい、全く問題ありません。
ほおずきには魔除けの意味もあり、お彼岸の供養としても適しています。
地域や宗派による違いはありますが、心を込めて供える気持ちが最も大切です。
Q. 墓前ではどう飾る?本数や向きは?
特に決まりはありませんが、1〜3本程度が一般的です。
花筒の奥側に配置し、他の花と高さを合わせるとバランス良く見えます。
風で倒れないようしっかりと挿してください。
Q. 生花と造花、どちらが良い?
生花の方が供養の気持ちが伝わりやすいとされています。
ただし、暑さで傷みやすいため、墓参り当日の朝に用意するのがベスト。
造花を使う場合は、品質の良いものを選びましょう。
Q. お盆が終わった後はどうする?
ドライフラワーとして保存するか、感謝を込めて処分します。
ドライにする場合は風通しの良い場所で自然乾燥させてください。
処分する際は白い紙に包み、燃えるゴミとして出すのが一般的です。
Q. 地域によって意味は違う?
基本的な意味は同じですが、重視する点に違いがあります。
関東では比較的自由に供える傾向があり、関西ではお盆中心の習慣が強いです。
迷った時は地域の寺院に相談すると良いでしょう。
Q. 子どもと鳴らして遊ぶのは仏前でOK?
仏前や墓前では控えましょう。
ほおずきで遊ぶのは日本の伝統的な遊びですが、供養の場では静かに手を合わせることが大切です。
遊ぶ場合は家に持ち帰ってからにしましょう。
まとめ
ほおずき供養のポイントをチェックリストでまとめました:
基本事項
- ✅ お盆だけでなくお彼岸にも供えてOK
- ✅ 迎え火・依り代・魔除けの3つの意味がある
- ✅ 仏壇・墓前どちらにも飾れる
飾り方
- ✅ 他の花と組み合わせるとバランス良い
- ✅ 水替えを毎日行う(生花の場合)
- ✅ 風で倒れないようしっかり固定
後始末
- ✅ ドライフラワーとして保存可能
- ✅ 処分時は感謝の気持ちを込める
- ✅ 環境に配慮した処分方法を選ぶ
ほおずき供養で大切なのは、ご先祖様を想う心です。
形式にとらわれすぎず、真心を込めて供えることが何より重要です。
不安な点がある場合は、地域の寺院や葬儀社の専門家にご相談ください。
供養の方法について詳しいアドバイスを受けることができます。